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セントジョージ ボタニヴォワジン・カリフォルニアの老舗蒸留所の挑戦

「セントジョージスピリッツ ボタニヴォワジン(St.George Botanivore Gin)」はカリフォルニア州サンフランシスコのアラメダ(Alameda)に蒸留所を持つセントジョージスピリッツ社が造っています。

 

アラメダエリアはThe Island Cityと呼ばれる美しい湾を臨む広大なエリア。アラメダとはスペイン語で「ポプラの木が育つ場所」や「並木道」という意味です。

 

もともと18世紀後半にスペイン人がこの地を開拓した歴史があり、1853年に住民の投票によって選ばれた名称です。

 

San Francisco Bay サンフランシスコ湾
San Francisco Bay サンフランシスコ湾

 

アラメダはブドウの栽培でも知られていて、ローゼンブルーム・セラーズ・ワイナリー、ロックウォール・ワイナリーがあります。

 

セントジョージ・スピリッツ社は1982年にカリフォルニアの海軍基地の跡地に設立されました。ジン、ウォッカ、ウイスキー、リキュールなど、地元色の強いハードリカーを生み出している総合酒類メーカーです。

 

創業者のヨルク・ルフ(Jorg Rupf)氏は、ドイツからカリフォルニアに移住した人で、現代アメリカのクラフトスピリッツ・ムーブメントの土台を築いたレジェンドとして知られています。

ルフ氏は2010年に現場から退いて、現在のマスターディスティラーは1996年から同社で働いてきたランス・ウィンターズ(Lance Winters)氏になっています。

 

彼は米国海軍原子力技師として働いた後にビールづくりを学び、ウィスキーを好きなエールから作りたいという欲求から蒸留に興味を持ち、蒸留酒の世界に入った人です。

 

カリフォルニアにはさまざまな世代の日系人家族が住んでいることもあり、日本文化への着眼点も鋭く、日系人の梅栽培農家の梅で梅酒をつくったり、30年以上も前にまだ地元ではあまり知られていなかった焼酎にも挑戦したりしています。

 

 

hops ホップの花
hops ホップの花

 

革新的な蒸留酒をつくる意欲にあふれる取り組みは、梅酒樽で原酒を後熟したシングルモルトウイスキー「ボーラー」の開発にもつながっています。

 

 

そんなセントジョージスピリッツ社が造ったのが「ボタニヴォワジン(St.George Botanivore Gin)」。ローカルボタニカルなど19種類のボタニカルが、同社のホームページで公開されています。

 

アンジェリカの根、ベイローレル(ローレルの別名)、ベルガモットピール、黒コショウ、キャラウェイ、カルダモン、コリアンダー、シナモン、シトラホップ、コリアンダー、ディル(dill)の種、フェンネルの種、ショウガ、ジュニパーベリー、レモンピール、ライムピール、オリスの根、セビリア(セビル)オレンジピール、スターアニス。

 

セビリアオレンジについてはこちらで解説>>>「ビーフィーター ジン」

 

dill ディル
dill ディル

 

ボタニカルのシトラホップとはアメリカワシントン州にある世界有数のミントの産地、ヤキマ渓谷で生まれたホップ。

 

柑橘系の香りが特徴で有名なアメリカンホップ「カスケード」の約3倍の香り成分が含まれているため、レープフルーツやライムを思わせる強い柑橘香の特徴があります。

 

ディルとはイノンドとも呼ばれるインド・アフリカ原産のセリ科の一年草。茎葉と種子は香辛料としてピクルスや魚料理に使われます。

 

star anise スターアニス
star anise スターアニス

 

「ボタニヴォワジン」はこれらのボタニカルが複雑に溶け合い、バランスの取れた深みを帯びた風味に仕上がっています。

 

そのままではもちろん、マティーニやジントニックなど、クラシカルカクテルの風味を際立たせるベースとしておすすめです。