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クラフトジン岡山(宮下酒造)の評価・ボタニカルの濃さを活かす飲み方は

クラフトジン岡山・酒類メーカー宮下酒造のジャパニーズジン

「クラフトジン岡山(Craft Gin OKAYAMA)」は、岡山県で100年の歴史がある宮下酒造株式会社が造っている日本のクラフトジンです。

 

宮下酒造は日本酒、地ビール、焼酎、梅酒などの酒類を製造・販売する総合酒類メーカー。

 

クラフトジン岡山のくわしい特徴は後述しますが、「水の品質」「ハイブリッドスチル」「米焼酎のベーススピリッツ」「ボタニカルに最高級のモルト、ホップ」「焼酎樽による熟成」など、品質にかなりの手間がかけられています。

 

最初の爽やかな柑橘系の香りが印象的ですが、独特のドライな苦味も感じられるジャパニーズプレミアムジンです。

 

岡山城の画像
Okayama Castle 岡山城

クラフトジン岡山のアルコール度数・価格

クラフトジン岡山はアルコール度数は通常より高めの50度。今日現在の安い価格帯(税込)は500mlで5,000円ほど、ベビーサイズ200mlで2,200円ほど。

 

レギュラーボトルの容量は500mlと、一般的なジンより少ないのでご注意くださいね。

クラフトジン岡山

通販販売店の安い価格帯(税込)

 50度・500ml

5,000円ほど

 50度・200ml

2,200円ほど

クラフトジン岡山のおいしい飲み方

クラフトジンの中でもアルコール度数が50度と高いほうなので、飲み方にはそれなりの注意も必要です。

 

飲み慣れている方は大丈夫だと思いますが、慣れない方はほんの少しだけ口に含んで舌の上で香りを楽しんでみてください。

プレミアムジンなので、そのあとはトワイスアップ(酒1:水1の割合で氷なし)、あるいはロックでじっくりがいいでしょう。

 

クラフトジン岡山が入っている箱の中には栞があり、氷を入れたり、炭酸、トニックウォーターなどで割って飲むのも推奨しています。

 

ほかのジンに比べるとボタニカルの風味が濃く、度数が高いため、通常の比率よりもジンを少なめにしてつくってみるといいでしょう。

 

炭酸で割ると柑橘成分のために一気に白いハイボールとなります。見た目にもすっきり感があるので、試してみてくださいね。

クラフトジン岡山の口コミ評価

一般的な評価からまずはマイナス評価を指摘する感想をあげてみます。

 

「値段が高い。家呑みにはチョット贅沢」

「容量が少ないので自分用にはなかなか買えない」

「ウィスキーのように単独で味わえる強さはやや弱い」

 

支持するレビューは以下の通りです。

 

「とてもいい香り。自家製ジンジャーエールでジンバックを造って飲んだ」

「濃厚なジン」

「ジントニックがベストの飲み方」

「有名どころのジンを飲んできたが、それらと一線を画す華やかな香りと旨味」

「米ベースのためか、まじりけがなく工業的でもない。純米酒の重みがある」

 

稲の画像

クラフトジン岡山の特徴1・旭川の伏流水

クラフトジン岡山の特徴のひとつは、岡山県内の一級河川である旭川(あさひがわ)の伏流水を使っていることです。

 

旭川は岡山県真庭市蒜山上徳山(ひるぜんかみとくやま)を源流として、途中で新庄川、備中川、誕生寺川、宇甘川など146の支川を合わせながら、岡山県中央部を南流しています。

 

源流部は特別天然記念物のオオサンショウウオが生息し、清流を好むアマゴ、カジカ、スナヤツメなどの魚が生息する自然豊かな地域。

 

旭川の伏流水は同社の代表銘柄である日本酒「極聖」、地ビール「独歩」にも使われているんですね。

特徴2・単式と連続式蒸留機が連結したハイブリッドスチル

クラフトジン岡山の特徴の2つめは、ハイブリッドスチルが使われていること。

 

ドイツのホルスタイン社製でポットスチル(単式蒸溜器)とコラムスチル(連続式蒸留機)が連結されたタイプです。

 

このハイブリッドスチルは上質な香りが残りやすく、原酒の個性が爽やかな仕上がりになると言われています。

 

宮下酒造には焼酎用のステンレス製蒸留器もありますが、ジン製造のためには蒸留の過程で生成される硫化物などを吸着しやすい銅製は不可欠ということでハイブリッドスチルを導入したそうです。

特徴3・ベーススピリッツは米焼酎・ボタニカルにモルト、ホップ

ベーススピリッツには味をまろやかに、香りを高くするために自社製の米焼酎が使われています。

 

このベーススピリッツにジュニパーベリー、コリアンダー(パクチー)、アンジェリカルート、レモンピール、オレンジ、麦芽(モルト)ホップ、ラベンダー、シナモン、生姜、オールスパイスなど約10種類のボタニカルを漬け込んで蒸留しています。

 

モルト、ホップが使われているのは宮下酒造が造っている地ビール「独歩」にも関連があります。

 

「独歩」に使われているモルト、ホップ、ビール酵母は、すべてドイツの最高級の原材料を取り寄せているんですね。

 

中世からドイツではマイスター制度と呼ばれる職人の階級制度がありますが、同社ではブラウマイスター(醸造技師)であるウォルフガング・ライアール氏の技術指導を受けています。

 

下面発酵(低温で時間をかけてゆっくり行う発酵・貯蔵熟成法)で本格的に造られているビールでこちらも人気です。

 

岡山県真庭市・山乗渓谷の画像
Yamanori Valley 岡山県真庭市の山乗渓谷

ちなみに、ブラウマイスターとは仕事で最高の結果を達成するための人材、道具、工場内の空気など、すべてに責任を負い、最高の商品をつくり上げる職人の中の職人のこと。

 

その人自身が「品質保証」の代名詞の意味をもつだけに、ビールに注がれるこだわりは特別なものです。

特徴4・蒸留後に焼酎樽で数カ月間熟成、オークの香り付け

クラフトジン岡山は蒸留後、焼酎を貯蔵していたオーク樽で数カ月間熟成させています。

 

近年はウイスキー樽で熟成させるクラフトジンもありますが、焼酎樽を使うのは日本オリジナルの製造法です。

 

そのために薄いゴールドをしたジンの色になっているわけですが、樽の香味は穏やかな仕上がりになっています。

 

ビールの画像

モルトやホップを使った世界のスピリッツとは?

ちなみに、世界のスピリッツでモルトやホップを使ったウイスキーやジンには以下の銘柄がありますのでチェックしてみてくださいね。

 

「ミッケラーネイビー ボタニカルジン」

ベーススピリッツにホップを使用

 

「ジェムソン」のカスクメイツシリーズ

ビール熟成樽でウイスキーの原酒の仕上げの後熟