ウィリアムエレガント48ジン(チェイス)・リンゴのシードルで果実感

ウィリアムエレガント48ジン(チェイス)はフルーティなリンゴのジン

「ウィリアムエレガント48ジン(Williams Elegant 48 Gin)」はイングランド中部ヘレフォードシャーにあるチェイス蒸溜所でつくっているジンです。

 

以前は蒸溜所名から「チェイスエレガント48ジン」(Chase Elegant48 Gin)という商品名でしたが、リニューアルして経営者ウィリアム・チェイス氏のファーストネームが使われています。

 

一般的なジンは穀物を原料にしたグレーンスピリッツからボタニカルを蒸留しますが、このジンの特徴は自社農園で収穫された48品種の有機栽培リンゴをグレーンスピリッツの原料としていること。

 

チェイス蒸溜所
チェイス蒸溜所
photo credit: Rob Young Chase Distillery via photopin (license)

りんごのシードルを蒸溜、ジンの原料を入れてさらに蒸留

原酒づくりはまず、りんごを発酵させたシードルを作り、それをポットスチルで5回蒸溜。さらに、48段バブルプレートのコラムスチル(塔状の連続式蒸留機)で精溜します。

 

ボタニカルにはジュニパーベリー、コリアンダー、アンジェリカ、オリス、エルダーフラワー、ホップ、りんご、オレンジ、レモンなど合計48種を使用。この段階でもリンゴが使われています。

 

これらを銅製のポットスチルで蒸溜後、アルコール度数48度でボトリングします。

商品名48の意味は3つのこだわりから

もうおわかりだと思いますが、銘柄名の48は48段のコラムスチル、48種類のボタニカル、アルコール度数48度という3つのこだわりからきているんですね。

 

ウィリアムエレガント48ジンは48度・700mlで、最安値(税込)は5,500円ほど。一般的な評価は少ないですが、支持するレビューとして「ジンとしてはやわらかい口当たりでかつ飽きのこない味。普段飲みでは贅沢な値段ですが、ふとこれを飲みたくなる機会が多くなっています」という感想がありました。

 

オシャレな蝶ネクタイのついたボトルデザインも目をひくクラフトジンです。ちなみに、同社によればカクテルではドライマティーニ(青りんごのガーニッシュ添え)がおすすめだとか。

 

フルティーなジンのマティーニは合わせるドライベルモットにも悩みますね。それが楽しいところでもありますが(笑)。

 

りんご農園の画像

自社農場にこだわるチェイス蒸溜所の歴史

チェイス蒸溜所経営者のウィリアム氏は2016年にイギリスBBCで取り上げられています。ヘレフォードシャー州レオミンスター近郊のジャガイモ農家に生まれた彼は、20歳で実家の農場を父親から買い取ります。

 

しかし、ジャガイモ価格は変動が激しく、不安定な経営から破たん。破産申請のあとで借金をして農場を買い戻し、経営を再開しました。

 

ジャガイモを買い付ける仲介業者も兼業して、米国のポテトチップス・メーカーに出荷するようになると、ポテトチップスの自社ブランドを立ち上げます。

 

事業は成功しますが、会社の体質が変化していくのに不満を抱いた彼は、所持していた同社の株式を売却。

 

Herefordshire ヘレフォードシャー
Herefordshire ヘレフォードシャー

シングルエステート・スピリッツとは

2008年にチェイス蒸留所を設立して、自分の農場で採れるジャガイモからウオッカを作りはじめます。その後、ウオッカだけでなく高級志向のジンやウイスキーも手掛けるなかで、エレガント48ジンも誕生するわけですね。

 

ちなみに、自社栽培のジャガイモから原酒を造ったジン「GBエクストラドライジン」、GBエクストラドライジンにセビリアオレンジピールを加えた「セビリアオレンジジン」も販売しています。

 

チェイス蒸留所の特徴は作物の栽培から糖化、発酵、蒸留、熟成、瓶詰までの酒作りの工程すべてを一か所で行っていること。これは「シングルエステート・スピリッツ」と呼ばれる方式です。

 

近頃は幾つかの工程を専門業者に委託したり、場所を変えて何社かが共同作業をしたりという形態が多いため、貴重なスタイルの蒸留所といえます。