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オールドパー12年 フルーティー風味が人気、価格や種類の違いとは?

「オールドパー12年(Old Parr 12 Years)」はMHDモエヘネシーディアジオ社が所有するブランドのブレンデッドスコッチウイスキーです。

 

スペイサイドにあるクラガンモア蒸留所の原酒がキーモルトとなっていて、フルーツのような甘い香りと、まろやかな口当たりが特徴。

 

日本でもシニア世代の方にとっては、たぶん特別なウイスキーではないでしょうか。岩倉具視遣欧使節団(明治期の1871年から1873年まで欧米に派遣)が日本に紹介した最初のスコッチと言われる歴史の長いウイスキー。

 

Old Parr 12 Years オールドパー12年
Old Parr 12 Years オールドパー12年

 

関税や為替レートの関係もあり、まだ海外のウイスキーが国産よりずっと高価だった時代。元内閣総理大臣の吉田茂さんは外交官として英国滞在が長かったため、オールドパーを愛飲していました。

 

やがて、次世代の田中角栄さんが吉田茂邸を訪問したとき、上機嫌でオールドパーをふるまわれたとか。田中角栄さんはそれから生涯、オールドパーを愛飲するようになったとか。

 

幼い頃、オールドパーは私の父の世代でも大切にされていて、各家庭にはボトルが棚にうやうやしく鎮座していた光景がありました。

オールドパーの種類には「12年」「18年」「シルバー」「スーペリア」があります。熟成ものとしては12年がもっともスタンダードなので、初めての方にはおすすめです。

 

「シルバー」というのは熟成年数表示がないノンエイジ。ボトリングのときに不純物などの除去を目的に行うチルフィルターをより強力にして飲みやすくしているというのが、スタンダードとの最大の違いです。

 

 この工程とは反対の「ノンチルフィルター」を売りにするウイスキーやジンも多くあります。つまり、フィルターをかけるよりも「香味が多く残る」というもの。

 

ノンチルフィルターの解説はこちら>>>「オランチア ハンドクラフテッドジン」

 

 

このときの香味は一般的に雑味と言われますが、それも含めてお酒の旨味なのだという考えですね。だから、その味を好きな人だけが飲んでくれればいいというわけです。

 

それに対して強力なチルフィルターとなれば、「取り除かれている」わけですから「オールドパー シルバー」がそうだとは言いませんが、ノンチル派の方からすれば平坦な香りや凡庸さを感じてしまいがちなんですね。

 

ただし、これはあくまで個人の好みなので、香り、スモーキー、とがった個性の強いのは苦手という方、ウイスキー初心者の方にはいいかもしれません。

 

Windsor Castle 使節団がヴィクトリア女王に謁見したウィンザー城
Windsor Castle 使節団がヴィクトリア女王に謁見したウィンザー城

 

「オールドパー スーペリア」はノンエイジですが、熟成のピークに達した貴重な原酒のみが使用されているという最高峰版です。

 

「オールドパー12年」の長い歴史とともに、日本でもシングルモルトやブレンデッドウイスキーがたくさん知られるようになりました。

 

いまでもこのずんぐりしたボトルのファンは数多く、「フルーティーな味と香り」が評価され、ランキングでもまずまずの順位を維持しています。価格は現在では最安値2,000円台。ずいぶん購入しやすくなりました。