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タラモアデュー アイリッシュコーヒーのおすすめ銘柄ウイスキー

「タラモアデュー(Tullamore Dew)40度・700ml」は柑橘に麦芽の香りがあり、アイリッシュウイスキーの中でも軽く、なめらかな口当たりが特徴です。

 

その軽さを活かして、カクテルでの飲み方にも使われます。「アイリッシュコーヒー」が生まれたのは1943年、首都ダブリンから200km弱の距離にあるシャノン川中洲のフォインズ水上飛行場でした。

 

当時はまだ飛行艇の時代。給油のために飛行艇から降ろされた乗客はボートに乗り替えて川を渡り、待合室にやってきます。

 

Irish Coffee アイリッシュコーヒー
Irish Coffee アイリッシュコーヒー

 

厳寒の季節で震えながら待合室にあるパブへとやってくる乗客を見た、シェフのジョー(ジョセフ)・シェリダンは身体が温まるドリンクが作れないか、と「アイリッシュコーヒー」を考案します。

 

実際に「タラモアデュー」はアイリッシュコーヒーに最初に使われたウイスキーとしても知られていて、バーテンダーの方もおすすめ銘柄ウイスキーとして推奨しています。アイリッシュコーヒーのつくり方は以下になります。

 

1.グラスにホット・コーヒーを注ぎ、角砂糖かブラウンシュガーを投入

2.アイリッシュ・ウイスキーを注いで、ステア

3.生クリームを軽くホイップさせてフロートすれば完成

 

Seaplane 水上飛行機
Seaplane 水上飛行機

 

ちなみに、「タラモアデュー」を生み出したウイリアムス家(後述)では1948年に「アイリッシュ・ミスト(Irish Mist)」というリキュールを開発しています。

 

アイリッシュ・ウイスキーに10種類以上のハーブの抽出エキスと蜂蜜を加えたもので、これが好評だったために1954年からウイスキーの製造をミドルトン蒸留所にまかせて、リキュール製造に専念するようになったんですね。

 

現在でも飲めるので、記事の最後の方で紹介しています。興味のある方はこちらもホット・コーヒーで割って楽しんでみてください。 

 

そのようなわけで、「タラモアデュー」の現行品はアイルランドのコーク(Cork)郊外にあるミドルトン蒸留所で造られているのですが、2018年の今日現在はちょっと事情が違うので蒸留所の歴史を説明します。

タラモアデュー蒸留所は先述したように、ウイリアムス家がリキュール製造に専念するために1954年に一度閉鎖され、生産はペルノ・リカール社傘下のアイリッシュ・ディスティラーズ社のミドルトン蒸留所に引き継がれてきました。

 

その後、2014年になって、もともとミドルトン蒸溜所で作られていたタラモア・デューのブランド権を持っていたウィリアム・グラント&サンズ社がタラモアデュー蒸溜所を新設して復活させます。

 

つまり、今後は新生タラモア蒸留所による「タラモアデュー」がリリースされることになるわけで楽しみです。

 

Tullamore Dew タラモアデュー
Tullamore Dew タラモアデュー

 

ちなみに、「タラモア」とはアイルランドのオファリー州の町。1829年に肥沃で穀物の生産地だったこの州の中心都市タラモアの大運河沿いに、マイケル・モロイが蒸溜所を建てたのが始まりです。

 

その後、彼の甥であるバーナード・デイリーが蒸留所を継いだとき、ダニエル・E・ウィリアムスという少年が従業員となります。

 

事業はバーナードの息子、さらに孫のキャプテン・バーナード・デイリーへと引き継がれますが、キャプテンは国際的なポロ選手でウイスキーに興味がなかったため、蒸溜所は従業員のウイリアムスに任されるようになります。

ウイリアムスは蒸溜所を近代化していきながら、1897年に蒸溜所名を冠にしたアイリッシュウイスキー、「タラモアデュー(Tullamore Dew)」を開発。

 

「デュー(Dew)」というのは、ウイリアムス(Daniel Edmond Williams)の名前の頭文字と「Dew=露」の意味をかけてつけられたとか。

 

その後、会社の所有権はデイリーからウイリアムス、そして彼の息子のジョンへ引き継がれていき、アイリッシュウイスキーを代表する名ブランドに成長。所有権が移りながら現在の復活につながるわけなんですね。

 

toast トースト
toast トースト

 

「タラモアデュー」の紹介を見ると、「繊細で滑らかで快いモルティネスがあると専門家の間でも高く評価されている」と出ています。

 

モルティネスの意味ですが、おそらく綴りは「Maltiness」で、モルティ(Malty)の「性質」「状態」などを表わした抽象名詞かと思われます。かんたんに言えば、モルティな香りという意味なのでしょう。

 

シンプルな表現でいいのに、なぜ難解にするのでしょうか(笑)。モルティは「麦芽の入った、麦の(ような)」という意味で、ウイスキーに関する表現としては焼きたてのトースト、ビスケットやコーンフレークといった穀物の香りを連想させる例えに使われます。

 

 

「タラモアデュー」の価格は40度・700mlで1,800円前後。一般的な評価は「安く美味しく飲める」「かなりコストパフォーマンスが高い」「ピュアな香りがいい」と高評価が並びます。

 

ですが、人によっては「アルコール臭さが少しある」という指摘も。気になる方は熟成年数表記の「タラモアデュー12年」がありますので、そちらのほうが刺激はおだやかです。

 

同じ40度・700mlで価格はちょっと高めの3,200円前後です。来客用のアイリッシュコーヒー用にとっておくという手もありますね。