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PADDYパディアイリッシュウイスキーのテイスティング評価

PADDYパディアイリッシュウイスキーブレンデッドとは

「パディアイリッシュウイスキー(Paddy Irish Whiskey)」はアイルランドのコーク郊外にある新ミドルトン蒸留所が造っているブレンデッドウィスキーです。

 

ボトルラベルに1779と記載されていますが、これはもともと「コーク蒸留所(コーク・ディスティラリーズ)」が1779年から製造・販売していたウイスキーであることを示しています。

 

1966年に同社とジョン・ジェムソン社、ジョン・パワーズ社の3社が合併して、アイリッシュ・ディスティラーズ(現在はペルノ・リカール傘下)が設立されると、旧3社の銘柄であるジェムソン、パワーズとともにパディも引き継がれました。

旧ミドルトン蒸溜所の画像
Old Midleton Distillery 旧ミドルトン蒸溜所は博物館に
photo credit: row4food waterwheel. via photopin (license)

パディのテイスティング評価

PADDYパディはアイリッシュの中でもライトでソフトな口当たりと言われます。それは使われているグレーンウイスキーの質がライトな風味であり、さらにグレーンの比率が50%と高めだからなんですね。

 

アイリッシュ独特のスパイシーな香りと、軽い甘みが特徴と言われるのが一般的です。ということで、私なりのテイスティング評価を記載します。

 

開栓してみるとアルコールのツーンとくる辛味はなく、涼しげで爽やかな香りです。 ストレートは蜂蜜風味で甘すぎず飲みやすいですが、味わいにそれほど深みはなく、後述する価格相応という感じ。

 

ジェムソンのようにスコッチ寄りの味ではなく、ポーグスブレンデッド寄りですが、ポーグスよりは格下感あり。

 

ハイボールにしてみると蜂蜜が強め、バニラが弱めでやや複雑。グレーンの比率によるものでしょうか。後味は軽くすっきりしています。

 

深みはないものの、伝統のアイリッシュを穏やかに楽しめるウイスキー。個人的にはアイルランドのお爺さんが好んで飲んでいそうなイメージです(笑)。

一般的なテイスティング評価

一般的なテイスティング評価では、グレーン比率が高めなので麦の深みに欠ける、軽くて物足りないと感じる方もいるようです。 

 

いっぽうで、「飲み屋で知らないおじさんから薦められ、購入したウィスキーですが非常においしい」「価格と味のバランスが非常によい」「安いアイリッシュウイスキーで使い勝手が良い」「甘くて美味しい」など、まずまずのレビューもあります。

 

ともあれ、アイリッシュウイスキーでは歴史もあり、人気もあるビックブランドのひとつ。スーパーにはなかなかないので、機会があれば入門酒としてチェレンジしてみるのもいいと思います。

 

ボトルデザインもウイスキーっぽくなく、明るい感じです。

PADDYパディブレンデッドの価格

PADDYパディブレンデッドはアルコール度数40度・700ml、記事アップ日(2022年2月23日)の価格では1,800円ほど。

 

この記事を初めて紹介したのが2018年の年末。そのときと価格推移はほぼないので安定した銘柄です。

 

同クラスのジェムソンスタンダードとほぼ同価格。スコッチ寄りの風味があるジェムソンよりやさしい味がいいという方におすすめです。

 

アイルランド・コークの画像
Cork アイルランドのコーク

Paddyの由来はコーク蒸留所時代の名セールスマンから

コーク蒸留所ではもともと、このボトルを「オールドアイリッシュウイスキー」という銘柄で販売していましたが、1881年からセールスマンとして活躍した人物が銘柄名を変えることになります。

 

その人が地元コーク生まれのパディ・フラハティ。同社でセールスマンを務めた彼は、持ち前の社交性を活かしてこのウイスキーをパブに売り歩いて人気を高めました。

 

そのうち、パブの店主たちは「パディのウイスキー」と呼んで、注文を入れるように。そこで売上を伸ばしてくれたパディ氏にあやかり、1913年からボトル名が「Paddy」に変更されています。

 

今日でもアイルランド第3位の売上を誇ると言われる人気のアイリッシュです。

ちなみに、アイルランドではウイスキーの綴りが、whiskeyとwhiskyで混在しています。

 

もともとアイルランドでもスコットランドと同じwhisky表記だったのが、19世紀になってダブリンの蒸留所が品質を宣伝するためにeの一字を入れて差別化をはかり、ほかの蒸留所も続いたためにアイリッシュウイスキーがwhiskeyになったという説があります。

 

パディを生産していたコーク蒸留所でも長くwhiskyの綴りを使っていましたが、海外市場での混乱を避けるために1979年にはパディにもeが入れられました。