ハイランドパーク12年ヴァイキングオナーの定価と最安値価格
「ハイランドパーク12年ヴァイキング・オナー(Highland Park 12 Years Old Viking Honour)」はスコットランド・オークニー諸島メインランド島カークウォールにあるハイランドパーク蒸留所が造っているシングルモルトウイスキーです。
アルコール度数40度・700mlで、あくまでも記事アップ日での最安値ですが、税込3,200円ほど。
定価の目安となる日本の販売元レミーコアントロージャパン社の希望小売価格は税別で4,200円なので、定価よりも安く購入できるスコッチ銘柄です。

スコッチのハイランドパーク12年・新旧ボトル(終売)の比較
ハイランドパーク12年ヴァイキングオナーはもともと「ハイランドパーク12年」として販売されていたものです。
それが2017年9月で終売となり、アルコール度数、容量、価格、中身ともに変更のないまま、名称とボトルデザインがリニューアルして新ボトルになったんですね。
わずかとなった旧ボトル、大手通販ではヤフーショッピングに3,600円ほど(2020年1月15日時点)でわずかに在庫があるようです。
新ボトルと旧ボトルを比較した人の感想です。感じ方に個人差はありますが、気になる方は在庫切れの前にチェックしてみてくださいね。
「旧ボトルの方が色合いがわずかに濃くてコクがある」
「新ボトルはシェリー酒の樽の香りが薄くなった。味は変わっていないがスモーキーさが若干強まっている気がする」
「旧ボトルより若干スモーキーさはなくなったが、新ボトルはその分フルーティーな甘さと香りが引き立っている」
ハイランドパーク12年ヴァイキングオナーのレビュー評価
次に新ボトルの評価から、まずはマイナス評価の感想をあげてみます。
「そこそこ美味しいが、ラフロイグ、アードベックを飲む人にはパンチが弱すぎる」
「味は旧ボトルの方が良かった」
「個人的な好みから言うと少し物足りない」
支持するレビューは以下の通りです。
「値段の割には美味しかった。スモーキーというよりフルーティー」
「バランスが良い。安い。フルーティー、独特のピート感で満足」
「味は旧ボトルと同じく万能系。紫のヘザーの甘い香りがかすかに香り、タールやヨード臭はほとんどない飲みやすいお酒」
「アイラのピーティさと違う、柔らかな飲みやすい感じがある」
「スモーキーさに甘やかさが溶け込んだ味わい。上品さを感じる」
「ほど良いピート感に、ほど良い甘さを感じるバランスの良いウイスキー」
「ノッカンドゥと似た感じで、香り良くフルーティー。スモーキーさはほとんど感じない」
強いスモーキーさ、クセのある味わいが好きな人には合わない傾向がありますが、フルーティ強めの味が好きな人からは高評価です。
女性の支持が高いというのもうなづけますね。

ハイランドパーク蒸留所のお酒に流れる悠久の歴史
ハイランドパーク蒸留所はザ・ハイランド・ディスティラリーズ社による1798年創業の老舗です。
世界最北のスコッチ蒸溜所として知られ、中世風のテーマパークのような蒸溜所は人気の高い観光スポットです。
伝統を守り、通好みでグレードの高いモルトを造ることから「北の巨人」と称されるハイランドパーク蒸留所。
同蒸留所が造るシングルモルトの特徴には、立地するオークニー諸島の風土や文化が大きく反映されていますが、12年ヴァイキングオナーもそのイメージを前面に出したデザインとなっています。

オークニー諸島は中世には長らくノルウェーの領地だった場所。そのため、スコットランドでもヴァイキング文化の影響が色濃く残ります。
新石器時代の墓石、巨石群、鉄器時代の円塔、大聖堂、廃墟と化した宮殿など、悠久の歴史が眠る土地です。
この地でヴァイキングは献身、技術、栄誉、高潔、地域、誇りを伝統として生きました。
時速40マイル(64.37キロ)以上の強風が吹く日は年に80日以上。野外で仕事する人が多く、厳しい気候にも慣れるうちにタフな気質がつくられていくのだとか。
蒸留所の建つ場所は「闇のヒーロー」として語り継がれる、禁酒法時代の密造業者マグナス・ユウソンの密造所があったと言われます。

ハイランドパークの種類
ハイランドパークの種類は「18年」「25年」「40年」「ダーク・オリジンズ」のほか、限定商品として「ヴァルキリー」「ザ・ダーク17年」「アイス・エディション」「ファイア・エディション」「ヴァルハラ・シリーズ(ソー・ロキ・フレイヤ・オーディン)」「50年」と豊富です。
「ダーク・オリジンズ」は先ほどの密造業者マグナス・ユウソンの活躍にインスパイアされて作られたスコッチウイスキー。
今回の「ヴァイキングオナー」はヴァイキング文化、スピリットへの敬意がボトルデザインに表わされています。
そんなハイランドパーク蒸溜所のこだわりのひとつが、ピートを炊き込んでいること。
蒸溜所から約10km離れたホビスタームーアで手掘りされるピートは、アイラとは異なる種類なんですね。
寒冷地で強風が吹き荒れる土地柄のため、高い木が育たず、低木のヘザーなどが主に堆積してできたピート。
このピートを自前のモルティングを施す過程で炊き込み、アイラモルトとは異なったフローラルなスモーキーさを出しています。
ただし、それは使用される大麦の20%だけ。残り80%の大麦はノンピートでブリテン島本土から輸送されてきます。ピート香はかなり調整されています。
さらに、夏でも15度、冬でも零下にはならない環境での低温熟成。スパニッシュオークとアメリカンオークのシェリーカスク(樽)の使用。
また、個々の原酒を合わせたのち、再び樽に戻しておこなう「カスクハーモナイゼーション」と呼ばれる調和期間により、スモーキー&ハニーと賞賛される品質が生まれます。