タリスカー10年 飲み方は黒胡椒でスパイシーハイボール
「タリスカー10年(Talisker 10Years Old)シングルモルトウイスキー」の評価や価格、黒胡椒ハイボールの飲み方、さらに、ピーティーペッパーオンパック情報などを解説します。
ご存知の方も多いですが、「タリスカー10年」は黒胡椒風味(由来は後述します)が特徴です。そこで愛飲家に愛されるちょっと変わった飲み方があります。それが強い黒胡椒の個性を活かした「スパイシーハイボール」。
スパイシーハイボールの作り方
1.冷やしたロンググラスに氷を入れる
2.タリスカー10年をダブルくらいの濃いめの量で注いでソーダで満たす
3.ブラック・ペッパーを氷に振りかけて完成

2018年第2弾の箱入り700mlピーティーペッパーオンパック
より本格的にという方向けには「ピーティーペッパーオンパック」があります。2017年にタリスカーを3本購入した人に片手で胡椒を挽ける「タリスカーオリジナルペッパーミル」と横浜燻製工房謹製「黒胡椒の燻製」をプレゼントというキャンペーンがありました。
ずいぶん反響があり、あとで知って残念な思いをした方も多いと思います。2018年はキャンペーンはありませんが、好評を受けて2018年「第2弾」として再リリースされています。
ペッパーミルはついていませんが、ボトルと「黒胡椒の燻製」のセットです。インド産の黒胡椒にスコットランド産のピートを強烈に効かせて燻製したという、香り高い黒胡椒。
しかも、麦芽を乾燥させる時に使うピートを胡椒の燻製にも使うという手のこんだ製造法なんですね。黒胡椒を振ったあと、風味が逃げないようにかき混ぜずに飲むのがおいしい飲み方です。
スカイ島のタリスカー蒸留所が造るシングルモルトの特徴とは
タリスカー10年はスコットランド・スカイ島で最も古いタリスカー蒸留所が造っているシングルモルトウイスキーです。
『宝島』の著者であるロバート・ルイス・スチーブンソンが「King of Drinks(酒の王様)」と評して愛飲したことでも知られています。
「口の中で爆発する」ともいわれる強いスパイシーな黒胡椒風味、海の潮気のあるパンチの効いた味わいが大きな特徴。
タリスカー10年にはその男性的な風味に魅せられた多くの愛好家がいます。この風味を生み出しているのは蒸留所の環境と製造法にあります。

荒々しさを造り出す蒸留所周辺の厳しい気候環境
タリスカー蒸留所は1830年、ヒューとケネスのマカスキル兄弟によってスカイ島で設立されました。その後、オーナーの変遷を経ていますが、製造法は創業当時の伝統が守られています。
霧が多いことから「霧の島」とも呼ばれるスカイ島。夏でも気温が15℃ほどしか上がらず、晴れる日の少ない厳しい気候環境なんですね。
頻繁に雨が降っているため、岩石質の地層は雨水を絶え間なく海に向かって流し続けています。同蒸留所はスカイ島のロッホ ハーポートと呼ばれる入り江にあり、創業以来、この雨水から生まれる湧き水を仕込み水に使っています。
また、原料の大麦を乾燥させるのにピート(泥炭)が燃料に使われ、いぶした煙が大麦につくことによってスモーキーな香りが生まれます。

設備の独特な形状が生み出す風味
蒸溜釜の形、大きさ、高さ、蒸溜釜とコンデンサーをつなぐラインアームの角度などで原酒は多様な味わいに変化します。
タリスカー独特の強い黒胡椒風味は、同蒸留所が使っているポットスティルとコンデンサーをつなぐラインアームの独特なデザインに関連があると言われています。
ポットスティルから垂直に向かい、水平に伸びたのちにもう一度直角に下るU字型のねじれがあり、還流を促すためにくぼみの基部にピュリファイヤー(精溜器)が設置されています。
この仕組みこそが黒胡椒風味の秘密とか。料理ならスモークチーズ、燻製ベーコンやこってりした肉料理などが合いますね。チョコレートならビターがいいですね。