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ニッカ伊達の種類・終売や品薄中の価格と定価、味評価、宮城峡との違い

ニッカ伊達の特徴と種類・終売の旧ラベルの黒とは

「ニッカ伊達(Nikka Date)」はニッカウイスキーが製造、アサヒビールが販売している、ノンエイジの宮城県限定ブレンデッドウイスキーです。

 

ニッカ伊達の特徴は使われている原酒が宮城峡蒸留所の原酒のみで、宮城峡モルト、カフェモルト、カフェグレーンの3種類です。

 

宮城峡モルトは豊かな香り、カフェモルトは酸味、カフェグレーンは原料由来の甘さを残しているのが特徴と言われます。

 

ニッカ伊達はこれらの組み合わせにより、フルーティな酸味のあとにちょっと苦みが感じられる繊細なバランスを追求した、ニッカの本流路線と言われます。

 

ニッカ伊達の種類ですが、終売品となった黒ラベルの初代旧ボトル、現行品の2種類があります。

終売品となった黒オールドボトルの価格

終売品となった初代の黒ラベル(オールドボトル)は2008年にピュアモルト名義で発売されて、2012年まで販売されました。

 

ラベルデザインが現行品の伊達とは異なり、黒ラベルの地に伊達の文字、さらに金色の三日月が大胆にアレンジされています。

 

こちらはアルコール度数43度・容量500mlで、希少ながらわずかに流通しています。記事アップ日の価格で2万円ほどとなっています。

 

表記は原材料はモルトのみで、使用原酒はモルトとカフェモルトと書かれています。

 

カフェモルトはカフェ式の連続式蒸留機を使うのでグレーンウイスキーに属するわけですが、海外輸出を視野に入れていなかった当時はそのような表記でもよかったわけですね。

 

現在の表記で言えば、原材料名はモルト・グレーンとなるのでしょう。

2012年のリニューアルで味は?

2012年にカフェグレーンも加えて、改めてブレンデッド名義でニッカ伊達がリニューアルされています。原材料名はモルト・グレーンです。

 

ちなみに、現在の新ラベルになる前に、ひとまわり大きめの太字でどっしりした書体の旧ラベルがあり、こちらを目当てに購入する人もいます。

 

注意したいのは、販売ページの旧ラベルを見て購入しても、最新ラベルのボトルが送られてくることがあるので、太字の旧ラベルが欲しい場合には画像と同じ旧ボトルが届くのか、販売店に確認してみるのがいいでしょう。

ニッカ伊達・現行品の定価と通販の安い価格帯は

ニッカ伊達(Nikka Date)は700ml・43度。宮城県限定ボトルとなっていますが、県内であっても品薄で必ずあるとは限りません。

 

定価の目安となるアサヒビールの参考小売価格(消費税別)を見ると、税別で3,500円となっています。

 

とはいえ、今のところ、ネット通販でも購入はできます。実売価格は記事アップ日の安い価格帯でも税込5,300ほどと高騰しています。

 

参考までに価格推移を見ると、最初にこの記事をアップしたのが2018年9月。そのときは最安値価格が4,000円前後で、ちょっと傷ありのアウトレットだと、定価の3,500円ほどに割引してくれる販売店もありました。

 

2年で1,000円以上の値上がりなので、愛飲家の方は安い価格で見つけたら早めに抑えておくのがいいと思います。

 

ウイスキーロックの画像

ニッカ伊達・風味のレビュー評価は

ニッカ伊達の一般的な評価から、まずはマイナスのレビュー評価をあげてみます。感想のポイントだけあげてみます。

 

「マニアではない人には普通のウイスキー」

「ニッカのファンだが癖のある匂いがダメ。口当たりもビリビリと辛い」

「プレミア価格で買うまではない味」

 

支持するレビューは以下の通りです。

 

「ふくよかでとろみがある口当たり。バーボンと同じように濃いめが旨い」

「若干ビターは強めだが、後を引いてしまうほど薫りは高い」

「ハイボール好きな私がロックでんだ」

「竹鶴17年を思わせる、華やかでフルーティな香りと味」

「バニラの香りとフルーティーな味わいはブランデーに近い感覚。喉を通るアルコール感も穏やか」

「甘くてエステリーで。かなりレベルの高いブレンテッド」

「山崎12年にも負けない香り立ち。紅茶に入れて飲んでいる」

 

このほかには父の日などのプレゼント、海外のお友達への手土産に購入する方も多いようですが、相手の方からとても喜ばれたというレビューも多く見受けられます。

 

宮城峡蒸留所近辺の画像
hirosegawa 宮城峡蒸留所のそばを流れる広瀬川

ニッカ伊達のおいしい飲み方

ニッカ伊達のおいしい飲み方としては、多くの方が指摘しているようにストレートか、氷を入れすぎないロックがいいでしょう。

 

氷や水で割るとスモーキー感の印象が強くなるので、そのほうがいい方にはおすすめです。

 

いずれにしても、口あたりが甘く柔らかく、微妙な苦味の余韻を楽しみたければ、濃いめがいいですね。

ニッカ伊達とニッカ宮城峡との風味の違い

ニッカ伊達とニッカ宮城峡との大きな違いは宮城峡はシングルモルトウイスキーであり、ニッカ伊達はブレンデッドウイスキーであることです。

 

宮城峡は同蒸溜所のポットスチルでつくられた宮城峡モルトだけを使ったシングルモルトウイスキー。

 

伊達は同蒸溜所でつくられた宮城峡モルト、カフェ式連続式蒸溜機を使ったカフェモルト、カフェ式で製造されたカフェグレーンウイスキーをヴァッティングしています。

カフェモルトが世界でも希少な理由

ちなみに、ニッカ宮城峡蒸留所のカフェモルトが世界でも希少な理由は、維持するのがたいへんだからとか。

 

原価の高い大麦麦芽を連続式蒸溜機で蒸溜するというコスト、さらにカフェ式でモルトを蒸溜する場合はグレーンよりも大麦麦芽の発酵液の泡立ちが多く、熟練の技が必要だとのこと。

 宮城峡蒸留所のカフェ式連続式蒸溜機はもろみ塔と精溜塔の2塔式で、1963年にグラスゴーのブレアー社で作られたものです。

 

アルコール精製度や蒸溜効率が劣る反面(その点は現代の技術でカバー)、蒸溜液に甘みや香味成分が残る特徴があるんですね。

 

通常はカフェグレーンに使われて、ニッカのブレンデッドウイスキーの風味の重要な要となるわけです。

 

シングルモルトの宮城峡、樽出しブレンディッドの高品質フロムザバレルとくらべて、どれが自分好みかを吟味するのも贅沢な楽しみですね。