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ニッカ伊達 限定が通販で購入可能、宮城峡との違い、レビューや評価は

「ニッカ伊達(Nikka Date)700ml・43度」はニッカウイスキーが製造している、地域限定版の宮城県限定ブレンデッドウイスキーです。ネット通販でも買えないご当地限定でしたが、購入できるようになりました。

 

「ニッカ伊達」の特徴は宮城峡蒸留所の原酒のみを使っていること。宮城峡との違いがわからないという人もいますが、宮城峡は同蒸溜所でつくられたモルトだけを使ったシングルモルトウイスキー。

 

これにたいして、伊達は同蒸溜所でつくられたモルト2種とグレーンのブレンデッドウイスキーです。

 

「カフェ式連続式蒸溜機」を使った世界でも希少なカフェモルト、通常製造の宮城峡モルト、カフェ式で製造されたカフェグレーンが使われています。ちなみに、カフェモルト、カフェグレーンのみの販売もしています。

 

 

カフェモルトが世界でも希少な理由は、原価の高い大麦麦芽を連続式蒸溜機で蒸溜するというコスト、さらにカフェ式でモルトを蒸溜する場合はグレーンよりも大麦麦芽の発酵液の泡立ちが多く、熟練の技が必要だからだそうです。

 

カフェ式連続式蒸溜機の歴史や解説はこちら>>>「ニッカ カフェジン」

 

もはや世界でも稀な存在となった宮城峡蒸留所のカフェ式連続式蒸溜機。もろみ塔と精溜塔の2塔式で、1963年にグラスゴーのブレアー社で作られたものです。

 

アルコール精製度や蒸溜効率が劣る反面(その点は現代の技術でカバー)、蒸溜液に甘みや香味成分が残る特徴があり、通常はカフェグレーンに使われてニッカのウイスキー風味の重要な要となるわけです。

カフェ式連続式蒸溜機では、醗酵の終了した大麦麦芽とトウモロコシの発酵液はまず、もろみ塔へ入れられます。もろみ塔はもろみからアルコール分を回収するのに使われます。

 

その過程は複雑で、もろみは24段に仕切られているもろみ塔の棚板の穴から、下段へ徐々に下りていきます。

 

まず、もろみを塔上部の棚の上に放出。数cmの深さで棚の上に広がったもろみは、棚の反対の端に設けてあるパイプを通り、順次下の段へ。

 

 

その間に蒸溜機の下部から蒸気が吹き上がってきます。この棚には指の太さほどの穴が多数開いていて、発酵液が上から下へと流れていく間にこの蒸気に触れ、アルコール分が気化します。

 

気化したものがまた冷やされて液体に戻り、加熱されたもろみからはアルコール分が蒸発するという過程がくりかえされ、アルコール度が高まった気体は一度冷却され、液化されます。

 

次に42段あるという精溜塔に入れて高温の蒸気で加熱。アルコール濃度が94%以上になったところで製品として塔から取り出されるという仕組みです。

 

hirosegawa 宮城峡蒸留所のそばを流れる広瀬川
hirosegawa 宮城峡蒸留所のそばを流れる広瀬川

 

この42段という数は、いちばんいいスピリッツの状態を見極めて、途中で抜き取れるための工夫だとか。通常は32段くらいのところが目安なのだそうです。

 

ちなみに、蒸留工程前のウイスキーもろみのアルコール濃度は6%ほどだそうですが、目安としてアルコール濃度10%が約3時間で95%になるということなので、かなりの速度ですね。

 

宮城峡モルトは豊かな香り、カフェモルトは酸味、原料由来の甘さがしっかりと残ったカフェグレーン。

 

zuihoden 伊達政宗を祀る瑞鳳殿
zuihoden 伊達政宗を祀る瑞鳳殿

 

「ニッカ伊達」はこれらの特徴の組み合わせにより、柑橘系を思わせる酸味のあとにちょっと苦みが感じられるニッカの本流路線。ハイボールも飲み終わりがすっきりきます。

 

価格は4,000円前後。紹介しているちょっと傷ありのアウトレットだと、今なら3,500円ほどに割引してくれるようです。一般的な評価も「繊細なバランス」「宮城峡に近い飲みやすさ」「少し甘い風味で美味しい」など満足のレビューが並びます。

 

シングルモルトの宮城峡、樽出しブレンディッドの高品質フロムザバレルとくらべて、どれが自分好みかを吟味するのも贅沢な楽しみですね。