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グレンリベット12年・リニューアルのラベル変更で新旧ボトルの評価は

グレンリベット12年・リニューアルのラベル変更で新旧ボトルの評価は

「ザ・グレンリベット12年(The Glenlivet 12Year Old)」はスコットランド・ハイランド地方東北部スペイサイドにある「グレンリベット蒸留所」(ペルノ・リカール社所有)が造っているシングルモルトウイスキーです。

 

麦芽を乾燥させるときにピートの香りをつけないため、スモーキー感はゼロ。

 

青りんごやオレンジのさわやかな果実感、蜂蜜系の甘さと適度な樽感、まろやかな飲み口が特徴です。

 

ザ・グレンリベット12年は「ファウンダーズリザーブ」「15年フレンチオーク・リザーブ」「18年」とともに、日本では2019年11月から新ボトルにラベル変更となりました。

 

グレンリベット蒸留所の画像
Glenlivet Distillery グレンリベット蒸留所
photo credit: martyn jenkins 2012-05-05 043 Snowy Glenlivet via photopin (license)

ラベルのデザインも味も変わった?

ウイスキーの銘柄がリニューアルするとき、使っている樽の比率が変わることもあり、同時に味が変わったという話題がよくあります。

 

メーカーによれば、ザ・グレンリベット12年の新旧ボトルでリニューアルに伴う原酒の変更はないそうですが、飲んだ人の間では味が変わったという感想がよく聞かれますし、私もそう感じます。

 

旧ボトルのさわやかな果実感、口当たりのまろやかさが新ボトルにはちょっと足りないという印象なんですね。

新ボトルのラベルカラーはエメラルドグリーン。伝統の風味の美味しさは踏襲していますが、果実感が少なめでアルコールの刺激、辛味が口に残る印象があります。

 

人によっては、同じ12年なのに新ボトルのほうが、熟成が少なく感じてしまうかもしれません。

 

とはいえ、それはそれとして現行ボトルを好む方が多いのも事実です。そこで、新ボトルの風味評価を次にまとめてみました。

グレンリベット12年の価格

グレンリベット12年はアルコール度数40度で、ミニチュア50mlと700mlの新旧ボトルが流通しています。

 

今日現在の販売店での安い価格帯は以下の通り。

 

旧ボトルの在庫は少なくなりつつありますが、まだ4,000円ほどで購入できるので興味のある方は価格が高騰しないうちにぜひ飲んでみてくださいね。

グレンリベット12年

通販販売店の

安い価格帯(税込)

 40度・50ml

500円ほど

 40度・700ml

3,000円ほど

40度・700ml(旧ボトル)

4,000円ほど
スペイ川の画像
River Spey スペイ川

グレンリベット12年のレビュー評価・白州好みの方にも

現行品の一般的な評価から、まずはマイナスを指摘する感想をあげてみます。

 

「長く愛好していたスコッチだが、現行ラベルになって味が変わった」

「はじけるミックスフルーツ感がさわやかで美味しいのがリベット12年のイメージだった。新ボトルに変わり、ありきたりなモルト感に変わった。かつてのリベット12年がやがて味わえなくなるのは残念」

「あらゆる面で角が丸く、特徴が感じられない」

グレンモーレンジのほうがおいしい」

 

支持するレビューは以下の通りです。

 

「コルク蓋を開けて香りを確かめると豊潤な香りが漂ってくる。割らずにロックか、ストレートで楽しむのが良い」

「酒屋さんの説明を聞いて、白州を好んでる方にプレゼント。喜んでもらえた」

「甘いバニラ香、濃縮した紅茶のようなウッディな味わい、洋ナシや青リンゴのような爽やかなフルーティさが続いてやってくる」

「特徴がないけどおいしい。白州のNAと比べてみたが、アルコールの質はこちらの方がずっと上」

「若草の心地よい香り。麦そのものの味を生かしている。パンチの効いた味わいをもつウイスキーの対極に位置する存在」

「中身が変わったとの意見も聞いていたが、そんな感じはなかった」

「値段もそれほど高くはないし、味わいも爽やかで初心者にもお勧め」

 

現行品でも一般的な評価はかなり高めです。とはいえ、かつての旧ボトルを評価する人のなかにはきびしめのレビューもありますね。

 

ハイランド地方の画像
Highlands ハイランド地方の羊

グレンリベット12年のおいしい飲み方は?

グレンリベット12年のおいしい飲み方は、果実感がとばないようにするならストレートかロック、トワイスアップ(氷を使わず、常温の水だけで割る)。

 

ウィスキーはアルコール分20%程度が最もバランスのよい香りが出ると言われます。

 

トワイスアップなら同量の水を入れて割れば濃度は20度。ちょうどいいわけですね。

 

食前酒にするのを好む方もいますが、暑い季節には濃いめのハイボールで爽やかにいただくのもいいですね。

グレンリベット蒸留所の歴史

グレンリベットとはゲール語で「静かな谷」の意味。蒸留所はスペイ川の支流であるリベット川とエイボン川が合流する、リベット渓谷に位置します。

 

「すべてのシングルモルトはここから始まった」という同社の広告にもあるように、グレンリベットには原点と呼ばれる歴史があります。

 

1707年、スコットランドがイングランドに合併されて蒸溜酒にかけられる税金が大幅に引き上げられます。さらに、1780年からの釜容量税により小さな蒸留釜が認められなくなると、小規模業者による密造酒時代が始まります。

 

当時、密造業者の仲間からも一目置かれる職人だったのが、のちにグレンリベット蒸留所の創業者となるジョージ・スミス。

 

評判は当時のイギリス国王ジョージ4世の耳にも届き、1822年にエジンバラを訪れた国王は、密造酒と知りながら口にしてその味わいを賞賛します。

そこから流れが変わり、1823年には上院議員だったハイランドの大地主、アレクサンダー・ゴードンが小規模な蒸留所でも認可が下りるように、税率を下げる税制を提案。

 

グレンリベット蒸留所は最初に政府公認の蒸留免許を取得しました。ちなみに2番目は同じスペイサイド地域の「ザ・マッカラン蒸溜所」

 

ところが、これが仲間の反感を買ってしまい、彼は命を狙われることに。このとき、ゴードンの息子が「スミスと蒸留所の安全のために2丁の拳銃を貸与した」という記録も残っているとか。

 

その後、1871年にジョージ・スミスは死去。彼の息子が蒸留所を受け継ぐ頃には、同地域の蒸留所がその高名にあやかろうと自分たちの商品にも「グレンリベット」と名付けるようになりました。

 

1880年代になるとグレンリベット蒸留所は訴訟を起こして、名前の所有権を主張。主張は一部認められ、現在では他と区別するために定冠詞「The」をつけていいのは「ザ・グレンリベット」だけとなっています。