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マッカラン12年シェリーオークカスク 価格高、品薄でひと時の贅沢に

マッカラン12年シェリーオークカスク 価格高騰で350mlも品薄

「ザ・マッカラン12年シェリーオークカスク(The Macallan 12Years Old)」の価格高騰が進み、転売屋さんもいるので相場の価格幅も大きくなっていますね。

 

アルコール度数40度で700mlと350mlがありますが、なかなか街のお店では売っていないのでネット通販に頼るしかありません。

 

あくまでも記事アップ日の最安値価格ですが、700mlの価格(税込)は6,400円ほど。特売時期の販売店で6,200円くらいが限界です。350mlはつねに品薄です。

 

ちなみに、12年ダブルカスク、ファインオークの350mlもあるので、「見つかった!」とあわてて間違えないようにしてくださいね。

 

マッカラン12年シェリーオークカスクの画像
photo credit: Ben Chen Photography Macallan 12 via photopin (license)

12年シェリーオークカスク

記事アップ日の

通販販売店の最安値価格(税込)

 40度・700ml

6,200円ほど

 40度・350ml

なし(今日現在)

少量でひと時の贅沢を楽しめる人が高評価

一般的な評価として、マイナスポイントはやはり価格。マッカラン通にはオークションで旧ボトルを探す方もいますが、旧ボトルでなくてもこの価格高騰で「買うたびに値段が上がっている」「たまに飲むくらいの贅沢」「もう、手が出ない」などの悲鳴が聞こえます。

 

高評価のレビューでは「コク旨味そしてほんのりと甘みを感じる」「重厚感と芳醇さが満ち溢れており、素晴らしい逸品」「シェリー樽の香りを味わっているだけで幸せ」など。

 

価格高騰でもひとときの贅沢だけは楽しみたい方でしょう。量を飲まないなら有意義に飲めますね。私にはできない飲み方です(笑)。

ウイスキー専用大麦、スペイ川の湧き水で造られる原酒

マッカラン12年シェリーオークカスクはスコットランド・ハイランド地方スペイサイド地域のザ・マッカラン蒸溜所が造っているシングルモルトウイスキーです。

 

マッカラン蒸溜所は18世紀から製造を始めていて1824年にハイランド地方で2番目の政府登録蒸留所となった名門蒸留所。

 

原料は最高級品種の大麦、湧き水、イースト菌のみ。大麦はウイスキー専用に開発された独自品種で、蒸溜所内私有地と24軒の契約農家で栽培されています。

 

仕込み水は蒸溜所の近隣を流れるスペイ川のそばにある泉の湧き水です。山や渓谷から濾過されてきた水で、水質は軟らかくてピュア。さらに、ミネラルが豊富なため、イースト菌が麦汁を発酵させるのに最適なのだとか。

 

ハイランド地方の画像
highland ハイランド地方

スコットランドに入るシェリー樽の80パーセント以上を使用

また、貯蔵・熟成に使用されるオーク樽にもこだわりが。材木は自社管理の森林から造られ、スペイン南部で手作業によってシェリー用の樽に加工、シーズニング(シェリー酒の熟成)が行われます。

 

このシェリー樽を使うことで、独特のバニラ、ジンジャー、ドライフルーツのような甘い香りが生み出されます。

 

ちなみに、サントリーバーテンダーズクラブの記事によると、2014年03月に行われた「ザ・マッカランブランドセミナー」でのこんな話が紹介されています。

 

オークの森の画像

「ザ・マッカランではシェリー樽に年間26億円以上もの投資をしている。さらに、スコットランドに入ってくる新しいシェリー樽のうち、80パーセント以上(13年実績)がザ・マッカランで使用されている」

 

樽不足のために大量生産の同社では、ここまでやらないと確保できないんですね。このほかのこだわりに「シックス・ピラーズ(6つの柱)」や2018年に完成した新蒸溜所の話題などもあり、別記事で紹介しています。

マッカランの名前の由来

マッカラン蒸留所があるスペイ川沿いはゲール語で「聖コロンバの丘」を意味する「マ・コラム」と呼ばれていて、それが「マッカラン」へと変わったという説がありますが、これは間違いのようです。

 

マッカランの公式サイトでは「宣教者フィランの平原(英語ではフィラン)」と出ていて、どうやらその地が命名のもとになっているとか。

 

マッカランはハロッズのウイスキー読本で「シングルモルトのロールスロイスと讃えられた」という話が日本ではよく紹介されます。ロールスロイスは一部の人だけの乗り物になりましたが、マッカランは身近な存在であってほしいですね。