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I.W.ハーパー12年 熟成の味わいとデキャンタボトルが魅力

「I.W.ハーパー12年(I.W.HARPER Aged 12 years)750ml」はアメリカのケンタッキー州ルイヴィルにあるヘブンヒル・バーンハイム蒸留所(ヘブンヒル社)が造っている、バーボンウイスキーです。

 

ドイツ系移民だったバーンハイム氏によって1877年からスタートしたこのブランド。長期熟成の12年が発売されたのが1961年です。

 

当時はまだ「バーボンに長期熟成は意味がない」と言われていた時代。というのも、バーボンウイスキーの樽貯年数はスコッチに比べて短い理由があるわけですね。

 

Louisville ケンタッキー州ルイヴィル
Louisville ケンタッキー州ルイヴィル

 

理由のひとつはバーボンの定義とされる「オーク材の新樽を焦がしてから熟成させる」という点。新樽だからこそオーク材のエキスがいちばん出やすく、また焦がすことでオーク材の成分がさらに溶出しやすくなるわけです。

 

新樽とそうでない樽の違い>>>「ラフロイグセレクトカスク」

 

さらに、バーボン樽では小さな樽を使います。原酒と樽とが接する割合が高くなり、熟成が早く進むための工夫なんですね。

 

まだあります。それがケンタッキー特有の気候。年間で寒暖差の激しい気候が早く熟成を進ませると言われています。

このような理由から、歳月をかけてじっくり貯蔵しなくても、バーボンは短い年数で深く熟成できるわけです。

 

それなのにあえて12年熟成させるのは肝心の旨味が消えてしまう恐れもあり、この取り組みは当時としては思い切ったものだったのでしょう。こうして発売されたのが独特なデキャンタボトルに入った12年熟成プレミアムバーボン。

 

実際に「I.W.HARPER12年」は熟成による甘く華やかな香りが濃厚で、レギュラーボトルとは別物という印象に仕上がっています。

 

 

一般的な評価では「熟成の味わい」を好みにあげる方がほとんどですね。また、「デキャンタボトルの美しいデザインが好き」という方も多く見受けられます。インテリアとしても美しく、ボトルを眺めながらじっくり飲むのもいいですね。

 

ちなみに、同じウイスキーでもバーボンは「Whiskey」、スコッチは「Whisky」と綴りがちがいます。これはアイリッシュウイスキーがWhiskeyの表示であることに由来しています。

 

日本のウイスキーはスコッチ由来のため、スコッチ系の「Whisky」。アメリカのバーボンはアイルランド系移民が創設者のメーカーはアイルランド系表記の「Whiskey」。

 

Corn バーボンの原料、トウモロコシの畑
Corn バーボンの原料、トウモロコシの畑

 

しかし、スコットランド系の移民が創業して造ったバーボン、「メーカーズマーク」はEが入っていないタイプ。なかなかおもしろいですね。

 

I.W.ハーパーはドイツ系の移民だからどうなる?と興味深いところですが、それはボトルのラベルをじっくり眺めて確認してみてくださいね。