グレンゴイン10年・ノンピート麦芽で果実風味の評価や人気旧ボトル

グレンゴイン10年・ノンピート麦芽にこだわる蒸留所

「グレンゴイン10年(Glengoyne 10 Year Old)」はスコットランドのグレンゴイン蒸留所が造っているシングルモルトウイスキーです。

 

製造には個性的な特徴があります。一般的なスコッチよりも時間をかけて蒸留すること、良質なオロロソシェリー樽を主体とした樽熟成、さらに風味の魅力をピート香が消すという信条からノンピート麦芽を使っていること。

 

道を挟んで蒸溜施設がハイランド地域、熟成庫はローランド地域にあるため、両方の境目に位置する蒸溜所と紹介されますが、この立地に建設したのはもともと税金対策のためだったとも言われています。

 

グレンゴイン蒸留所の画像
グレンゴイン蒸留所
photo credit: shirokazan Glengoyne Distillery via photopin (license)

麦芽とシェリー樽の甘い果実風味を活かすための製造法

仕込み水は蒸留所の裏から流れ出るハイランドの水を使っているため、スコッチの区分としてはハイランドモルトに属するようですが、製麦はピートをまったく焚きませんからローランドモルト製法なんですね。

 

原酒の蒸留は一般的な製造法より長い時間をかけられ、オロロソ・シェリー樽主体にバーボン樽も使用して、伝統的なダンネージ式の熟成庫で貯蔵されます。

この工程で麦芽や果実の甘い風味が生まれるわけですが、この風味と樽の長所を最大限に引き出したいという狙いから、ピートを使わないのを信条としているわけです。

 

ちなみに、グレンゴインの原酒はカティサークフェイマスグラウスのキーモルトとしても使われています。

記事アップ日の最安値価格とレビュー評価、旧ボトルも人気

グレンゴイン10年

参考小売価格(消費税別)

通販販売店の

最安値価格(税込)

40度・700ml

3,800円 3,500円ほど

グレンゴイン10年はアルコール度数40度・700mlで、記事アップ日時点(2021年3月1日)での最安値(税込)は3,500円ほど。

 

初めてグレンゴイン10年の記事を紹介したのが2019年4月下旬で、そのときには2,900円ほどだったので、相場価格は上がっていますね。

 

とはいえ、定価の目安となる正規輸入元のアサヒビールの参考小売価格は3,800円(消費税別)なので、まだお買い得銘柄と言えます。

 

一般的な評価ではマイナスを指摘する感想はとくになく、愛飲家の方が12年との比較においてややマイナス面を指摘しています。代表的な評価としては以下の通り。

 

「12年は濃厚な蜜、10年はさらりとした蜜。10年は氷が溶けてくると薄くなり、ちょっと物足りない。多少辛さを感じる」

 

そのため、10年の旧ボトルに味わいのバランスを見出す方が多く見られるのも特徴です。

 

ハイランドの画像
Highlands ハイランド

一般的な支持するレビューはクセのないシェリー樽の甘味が好きな方に高評価が見られます。

 

「シングルモルトの優等生。素晴らしいバランス、角などまったく無くまろやかな深い味わい」

「ピートを焚きこんでいないので、井草の香りがする。和食にぴったりでお刺身に合う」

「これは旨い。ニート(ストレート)で飲むと旨さがしっかりと感じられる」

グレンゴインの意味や蒸留所の歴史

グレンゴインの意味を紹介しましょう。グレンとはスコッチでもおなじみの「谷」、ゴインとは「ワイルド・ギース(野生の雁)」を意味していて、ラベルにも描かれています。

 

つまり、「雁の谷」ですね。日本のネット情報では「鍛冶屋の谷」という解釈もありますが、どうやらこれは間違いのようです。

 

実際に蒸留所公式ホームページやアサヒビール主催のグレンゴインのブランドセミナーの情報でも「雁の谷」として紹介されています。

同蒸留所は1833年にジョージ・コネル氏によって建設されましたが、1876年にグランスゴーを本拠とするラングブラザーズ社が買収、1960年代には大手のエドリントングループの傘下に入りました。

 

1984年から2002年までは王室御用達の銘柄に。2003年からはイアン・マクロード社の所有となり、大手メーカーに属さない独立系の蒸溜所となっています。

 

ウイスキー評論家の故マイケル・ジャクソン氏が「もっとも訪れる価値がある美しい蒸溜所」と称するだけに、美しい佇まいが人気の蒸留所です。

 

カンヌ映画祭審査員賞受賞作「天使の分け前」のロケ地となったことで、現在は年間9万人が訪れるそうです。映画を観ながらおすすめの和食を肴に一杯、というのもいいですね。