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バランタインファイネスト・モルト原酒40種類ブレンドの定番スコッチ

「バランタインファイネスト(Ballantine's Finest)」はペルノ・リカール傘下のジョージ・バランタイン&サンによって製造・販売されているブレンデッド・ウイスキーで、日本ではサントリーが輸入、販売しています。

 

その歴史は1827年、19歳だったジョージ・バランタインがスコットランド・エディンバラに小さな食料品店を開いたのが始まりでした。ウイスキーの密造時代は終わり、正式な認可をうけた蒸溜所が次々とオープンしている頃。

 

彼の店はワイン、ウイスキーの扱いも増やしていきます。ブレンデッド・ウイスキーという手法は当時からあったものの、当時、お金儲けしか頭にないウイスキー商や宿屋の主人たちはウイスキーに安酒を混ぜて販売していました。

 

Edinburgh バランタイン氏が食料品店を開いたエディンバラ
Edinburgh バランタイン氏が食料品店を開いたエディンバラ

 

ジョージ・バランタインにはエディンバラでウイスキー商を営むアンドリュー・アッシャーという友人がいました。

 

彼が熟成期間の異なるさまざまなモルトウイスキーを混ぜ合わせたヴァッテド・モルトウイスキーを製造していたのを聞いて、グレーンウイスキーとモルトウイスキーを混ぜ合わせるブレンドの技術を磨き始めます。

 

さっそく、彼は各種のウイスキーをブレンドして個々の原酒に勝る味わいをつくりだそうと技術を磨いていき、やがて独自のブレンデット・スコッチを完成させます。

これがのちのバランタイン17年の基礎となります。彼が70代にさしかかる頃には優れたウイスキー・ブレンダーとしてその名を知られるようになり、取引先もイングランドから世界へと広がっていったんですね。

 

のちに、バランタイン社の主要な輸出製品となる「バランタイン・ファイネスト(Ballantine's Finest)」の発売は1910年。40種類以上のシングルモルトをブレンドしていて「ライトでもヘヴィーでもない、豊かで滑らかな味わいが特徴」というのがアピールポイント。

 

ウイスキー初心者の方にはわかりづらい表現ですが、まろやかな口当たりでツンとした刺激も少なく、香り、甘さなどの調和が取れているという意味でしょうか。

 

上品で突出した個性はないので飲みやすい、といったところです。そのあたりが世界160ヶ国で愛飲されるスタンダード・スコッチの定番と言われるゆえんでしょう。

 

barley オオムギ
barley オオムギ

 

サントリーのホームページで確認すると、「バランタイン・ファイネスト」の希望小売価格は1,390円(消費税別)。しかし、販売店の実売価格では最安値が1000円くらいだったりします。

 

ウイスキーは味の好みが分かれますが、これ以上深みを求めないなら、大きく失敗したと感じる人が少ないのもバランタインならでは。「値段と質から評価すればコスパ抜群」という口コミが多いのもうなづけます。

 

ちなみに、バランタインのボトルデザインにはいろんな意味が隠されています。V字にデザインされたラベルは「シェブロンシェイプ ラベル」と呼ばれるもの。

 

これは中世のシールド(盾)に由来する、紋章学上、高貴とされるデザインで「保護」と「信頼できる働きを成した建築家」を意味します。

 

Ballantine's Finest バランタインファイネスト
Ballantine's Finest バランタインファイネスト

 

プリントされているクレスト(紋章)の中央は4分割された盾で、そこにはウイスキーづくりの4大要素が描かれています。

 

盾の左上にはモルトウイスキーの原材料である大麦。右上は粉砕された大麦と混ぜるための清流。左下はポットスチル(蒸溜釜)。右下は原酒を熟成させるオーク樽です。

 

「バランタイン・ファイネスト」なら私はロックかダブルの水割りですが、みなさんの飲み方はいかがでしょうか。お試し用に200mlも出ています。