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赤屋根クラフトジン緑茶・焼酎ベースにジュニパーと鹿児島知覧茶が融合

AKAYANE Craft Spirits緑茶ジンの特徴

「アカヤネクラフトスピリッツ緑茶ジン(AKAYANE Craft Spirits Green Tea Gin)」は鹿児島県南九州市頴娃町(えいちょう)に蔵を構える、佐多宗二(さたそうじ)商店が「赤屋根製造所」のブランドで造っています。

 

赤屋根緑茶ジンの特徴は2つあります。ひとつはベーススピリッツにこだわりの酒質を活かした自家製の芋焼酎を使用していること(詳細は後述)。

 

もうひとつの特徴はボタニカルが厳選された、たった2種類だけという点なんですね。

 

クラフトジンではボタニカルに十数種類使うことは珍しくありませんが、AKAYANE緑茶ジンでは基本となるジュニパーベリーのほかには「緑茶」のみです。

お茶の画像

赤屋根クラフトジンに使われる鹿児島「知覧茶」とは

使われているのは南九州の名産でもある「知覧茶」。南九州市は活火山に近いことから火山灰の蓄積による肥沃な土地があります。

 

また、寒暖の差が激しく、霧が深い気候のため、お茶の栽培にも適しているんですね。

 

知覧茶は「深蒸し茶」と呼ばれるお茶が多く、茶摘み後の蒸し工程において、一般的な煎茶よりも倍の蒸し時間がかけられます。

これにより渋みが抑えられ、まろやかなコクが出ます。また、葉が細かくなるために抽出すると濃い緑色が美しく出るのが特徴です。

 

ストレートで口にすると、摘みたて緑茶の落ち着いた香りがジュニパーベリーと溶け合い、芋焼酎特有の甘味がほんのりとした余韻を残します。

アカヤネ緑茶ジンの価格とおいしい飲み方

アカヤネ緑茶ジンはアルコール度数47度・720mlで、今日現在の最安値は4,300円前後。

 

ストレートやロック、ソーダ割りのほか、佐多宗二商店では牛乳割り、緑茶割りもおいしい飲み方として推奨しています。

 

抹茶チョコレートも合うようなので、抹茶アイスや抹茶のお菓子もツマミにいけますね。

開聞岳の画像
kaimondake 開聞岳(かいもんだけ)とお茶畑

佐多宗二商店・こだわりの蒸留所が生み出す多彩なお酒

鹿児島県南九州市といえば知覧茶、頴娃茶をはじめ、さつまいもの紅はるか、紅さつま、コガネセンガン(黄金千貫)などの一大産地です。

 

コガネセンガンの由来は皮が黄金色で収穫量の多いことからきています。

 

佐多宗二商店は明治41年(1908年)創業で、コガネセンガンを使った晴耕雨讀などの本格芋焼酎を製造している老舗蔵元。

 

同社には直接加熱蒸留器と間接加熱蒸留器があります。

 

黄金千貫の画像
Koganesengan 黄金千貫

 

直接加熱蒸留とはモロミに直接、蒸気を入れて温める方法で、粘性の高い芋焼酎のモロミをスムーズに蒸留するために考えられた蒸留方法です。

 

間接加熱蒸留とは世界で造られる蒸留酒の一般的な蒸留方法で、モロミに直接、蒸気を入れずに周りから温める方法です。

 

「赤屋根クラフトジン緑茶」に使われているのも、この間接加熱蒸留器。ちなみに、イタリアを代表する蒸留酒「グラッパ」と同じ蒸留器だそうです。

同社には直接加熱蒸留器がNo.1からNo.5(すべて日本製)、間接加熱蒸留器がNo.1からNo.5(すべて日本製)、No.6(イタリア製)、No.7(イタリア製)、No.8(ドイツ製)、No.9(不明)など9つの蒸留器が稼働しています。

 

蒸留への強いこだわりから、蒸留時間や釜の性能により同じモロミからバリエーションのある酒質を生み出しています。

 

それがよくわかるのが同社の「THE COMPLETE BOX」という商品。

 

同じ日に仕込みをしたモロミを、8機の蒸留器で同じ日に蒸留したもので、蒸留器ごとの酒質のちがいを楽しんでもらおうという狙いの商品なんですね。

 

そんな佐多宗二商店が2006年に新設したのが、小さな赤い屋根の蔵「AKAYANE」で、ジンなどのスピリッツ用、グラッパ用、コニャック用スチル4基が稼働しています。