ピムリコジン(ヘイマン社)は高い度数のロンドンドライジン
「ピムリコ ジン(Pimlico London Dry Gin)」はイギリスの「ヘイマン・ディスティラーズ社(Hayman Distillers Ltd.)」が製造しているクラフトジンです。
57度という高い度数が有名で、かつては日本へ輸入されているロンドンドライジンの中では最もアルコール度数が高い銘柄として知られていました。
現在の最高はブラックウッド蒸溜所の限定品、「ブラックウッズジン リミテッドエディション(Blackwood's 60 Vintage Dry Gin)」の60度がその上をいきます。
両者には風味に大きな違いがあり、「ブラックウッズジン リミテッドエディション」は度数の割にやわらかい味わいが特徴ですが、57度のピムリコジンはあくまでも昔ながらのスタンダードな味わいにこだわった風味なんですね。
![Vauxhall bridge ピムリコ駅に近いヴォクスホールブリッジ](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/none/path/scdc847a1e0eae9fc/image/i4a0ff069f98cd924/version/1564285701/vauxhall-bridge-%E3%83%94%E3%83%A0%E3%83%AA%E3%82%B3%E9%A7%85%E3%81%AB%E8%BF%91%E3%81%84%E3%83%B4%E3%82%A9%E3%82%AF%E3%82%B9%E3%83%9B%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%96%E3%83%AA%E3%83%83%E3%82%B8.jpg)
ジントニックのレシピでバーテンダーにも人気
「香りや味わいなどすべての要素が濃厚で、凝縮感が感じられる」とたとえられます。度数も高めなので、ジントニックにするとジン本来の旨味をしっかりと味わえるんですね。
そのため、プロのバーテンダーの方々を中心に、バーで勧められて好きになった方などにロングセラーの支持があります。
アルコールに強くない方がカクテルに入れて作る場合は、標準レシピよりもジンの量を少なめにしてくださいね。価格は最安値が3,300円ほどなのでちょっと高めですが、長持ちします。
ヘイマン蒸留所とピムリコの意味
ヘイマン・ディスティラーズ社はロンドン最後の家族経営のジン生産者としても知られています。
経営者クリストファー・ヘイマン氏はビーフィーターを生み出したジェームス・バロー氏の直系の曾孫にあたる人。
2004年、ヘイマン蒸留所を会社化してブランド化するとともに、世界中のバーテンダーなどから依頼され、1800年代のレシピをそのままに復刻させて、「ヘイマンズ・オールド・トム・ジン」を誕生させました。
銘柄の名前となっている「ピムリコ(Pimlico)」は、ロンドン中心部シティ・オブ・ウェストミンスターにある地区の名前です。ロンドンで作られているジンをアピールするためにこの名がつけられたようです。
![London ロンドン](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/none/path/scdc847a1e0eae9fc/image/i47305b5f8151bbdf/version/1564285875/london-%E3%83%AD%E3%83%B3%E3%83%89%E3%83%B3.jpg)
ピムリコ地区とは
ピムリコのとなりの地区には超高級住宅街として知られるベルグレイヴィア(Belgravia)があります。上品な低層マンション、外国大使館、豪華なホテル、高級レストラン、富裕層向けの贅沢なショップが集まっています。
イギリスのテレビドラマ『ダウントン・アビー』ではピムリコを「活気の無いベルグレイヴィア」と表現されたりしましたが、ピムリコは時間がゆったりと流れている静かな地区なんですね。
もともとテムズ川沿いの住宅地として整備されたエリアで、昔ながらのパブ、繊細で美しい建物、地元のブティックなどがあります。
ボトルラベルのPimlico London Dry Ginという表示やレトロなデザインが、時流に流されないこの街の良さを象徴しています。