· 

ケイデンヘッド オールドラジェジン・サフランと19世紀の香り

「ケイデンヘッド オールドラジェ ジン(Cadenhead's Old Raj Gin)」はスコットランドのケイデンヘッド社が造っています。

 

1842年にアバディーンで創業されたという長い伝統を持つ、スコットランド最古のインディペンデント・ボトラー(独立瓶詰業者)です。

 

独立瓶詰業者とは欧州のワイン商や酒類販売の許可を持つ会社が、各蒸留所のカスク(cask)、つまり酒類を熟成させるための大型の樽を入手して、自分達でボトリングしている業者をさします。

 

1980年以前、自社でモルトの樽を選んで瓶詰していたのは、ケイデンヘッド社とゴードン&マクファイル社だけでした。

 

現代のシングルカスク(一本の樽から混合せずに出荷される原酒。ウイスキーの量は750mlのボトルわずか450本弱)や、カスクストレングス(シングルカスクのように加水して薄めないために大変貴重。アルコール度数が高い)といったスピリッツを広めたボトラーとして、ウイスキー好きには有名です。

 

創業者ウイリアム・ケイデンヘッド氏のもと、スコットランド・アバディーンで100年に渡って経営されていましたが、1972年にJ.&A.ミッチェル社に経営が引き継がれました。

 

その結果、ケイデンヘッド社は現在、キャンベルタウンが本拠地となり、スプリングバンク蒸留所が姉妹会社です。

創業者の名前を冠した「ウィリアム ケイデンヘッド オールドラジェ ジン(William Cadenhead's Old Raj Gin)」という名でも販売されていて、46度と55度の2種があります。

 

オールドラジェ ジンの特徴はボタニカルにサフランを使っている点。サフランは世界一高価なスパイスとも言われるハーブでも知られていますね。

 

婦人病の特効薬、香辛料、染料として利用されてきました。古代ギリシャではサフランの黄色が珍重され、王族だけが使うことを許されるロイヤルカラーでした。

 

 

ちなみに、商品名「オールドラジェ」とは1877年にイギリスがインドに成立させたインド帝国に由来しています。1858年にイギリスはインド帝国(Indian Empire)を成立させます。

 

1877年以降はイギリスの君主がインド皇帝を兼ねる同君連合の形式が取られ、のちに独立国として認められるまで、事実上インドはイギリスの植民地に置かれます。

 

このイギリスによる統治が「ブリティッシュラジェ(British Raj)」と呼ばれます。

 

 

オールドラジェ ジンはうっすらと黄色みがかっていて、基本となるジュニパーベリー、シトラス、カルダモンの後にサフランのフレーバーが広がります。

 

スパイシーな味わいと複雑な香りが重なり合って楽しめる、辛口クラフトジンです。