· 

「スターオブボンベイ」ボタニカルを追加、約1.5倍の蒸留時間で繊細に

「スターオブボンベイ(Star Of Bombay)」はイギリスのハンプシャー州にある、ラヴァーストーク・ミルのボンベイ・サファイア蒸留所(Bombay Sapphire Distillery)が製造しています。

 

蒸留所の解説はこちらにあります。>>>「ボンベイサファイア」

 

プレミアムジン「ボンベイ・サファイア」で使用する10種類のボタニカルに、2種類のボタニカル「イタリア産ベルガモット」「エクアドル産アンブレットシード」を追加。

 

さらに、通常の約1.5倍の時間をかけて蒸留することで、新鮮な柑橘感と上品で繊細な後味を実現しています。

 

musk-mallow ジャコウアオイ
musk-mallow ジャコウアオイ

 

ベルガモット(Bergamot)はイタリアでは18世紀初頭から栽培されてきた柑橘類で、柑橘系の香りをつける紅茶「アールグレイ(Earl Grey)」に使われるほか、香水やコロンになくてはならないボタニカルとして知られています。

 

アンブレットシード(Ambrette seed)はアンブレットの種です。アンブレットは熱帯アジアが原産の植物で日本でも南西諸島に自生。

 

ムスクマロウやジャコウアオイという別名のとおり、種子はムスクに似た香りを放つため、妖艶な甘い香りと表現されます。

「スターオブボンベイ(Star Of Bombay)」には甘い香りが加わっているため、ボンベイサファイアより柑橘やジュニパーの香りが穏やかで繊細です。

 

デザインを重視するのも同社の伝統で、サファイアと同じく青を基調としながら深みのある美しいボトルデザインとなっています。

 

ちなみに、ボンベイ・サファイアは1761年、イギリス北部ウォリントンでトーマス・デイキンが作り出したレシピに基づいて製造されました。

 

bergamot ベルガモット
bergamot ベルガモット

 

歴史は長いのですが、意外にも日本での流通は1990年代なので、新しい会社という印象の方もいらっしゃるかもしれません。

 

当時のインドは大英帝国の東インド会社の統治下。現地でマラリアに悩んだ英国人は、予防のためにキニーネとトニックウォーターを混ぜたものを飲用していました。

 

やがて、美味しく飲むための工夫としてジンも加えるようになります。こうして愛飲されるようになり、本国でも普及していったのがボンベイ・サファイアの原点です。

 

queen-victoria ヴィクトリア女王
queen-victoria ヴィクトリア女王

ボンベイ・サファイアの名は、英国統治下のインドでジンが人気を博したことから、都市の名前のボンベイをつけたのが由来と言われています。

 

植民地時代に付けられたボンベイの名称は、1995年に現地語(マラーティー語)での名称にもとづくムンバイへと変更されています。

 

ボンベイサファイアのラベルには、イギリス領インド帝国が成立した時の君主であるヴィクトリア女王の肖像が描かれていて、歴史の名残が感じられます。

 

イギリスではこの時代にこだわるドライ・ジンが多いだけに、象徴となるとやはりこの方となるのでしょうね。