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サザンクロスジン・南アフリカのワイナリーがピノタージュを蒸留

サザンクロスジン・南アフリカのピノタージュがベーススピリッツ

「サザンクロスジン(Southern Cross Gin)」は南アフリカ共和国のステレンボッシュにあるワイナリーのアサラ社(Asara)が造っている限定品のクラフトジンです。

 

サザンクロスジンの特徴は南アフリカを代表する黒ブドウ品種、ピノ・タージュ(Pinotage)を原料にした贅沢なグレープのベーススピリッツを使っていることなんですね。

 

ピノ・タージュ種とはフランス産2種の交配種。暑さや病虫害に弱いためにブルゴーニュ以外の地方では真価を発揮しにくいピノ・ノワールと、ローヌ地方で作られる丈夫で豊産の「サンソー(エルミタージュ)」です。

 

ピノタージュのワインは非常に濃い鮮やかな赤で、スモーキーな香りに酸味、渋みが強いのが特徴です。

 

ステレンボッシュの画像
Stellenbosch ステレンボッシュ

特徴はワイナリーのピノタージュを3回蒸留・21種のボタニカル

このブドウのベーススピリッツをバッチ式蒸留機で3回蒸留、21種類のボタニカルを抽出しています。

 

バッチ式蒸留機とは回分式蒸留機とも呼ばれている、一度に蒸留釜の容積の量しか処理できない、少量の生産のポットスチルです。

 

使用するボタニカルはスコティッシュジュニパー以外はすべて南アフリカ産というローカルボタニカルの魅力がいっぱいなんですね。

 

アフリカカモミール、 ブルーマウンテン・ セージ、オバーヴェルフ・ブーク カポクボス(ワイルドローズマリー) 、ウイキョウ、コリアンダー、レモンピール、オレンジピール、ペッパー、クローヴ、カルダモン、ブルーベリー、ブラックベリー、ナツメグ、 シナモン、ルイボス、セージ、 セイヨウトウキ、ミカン、ジャスミン。

アルコール度数を調整するために使う水にもこだわりがあります。ケープ地方の地下水とアグラス岬の海水(大西洋、インド洋の海水)を使用しています。

 

ボトルにはアグラス岬から見える星空がデザインされています。喜望峰がアフリカ大陸最南端と勘違いされがちですが、実はアグラス岬こそ、アフリカ大陸最南端の岬です。

 

新鮮な花の香りとミネラルが余韻も長く、甘く豊かに続きます。南アフリカでも希少なジンで日本には250本の入荷なので残りもわずかです。

 

喜望峰の画像
Cape of Good Hope 喜望峰

サザンクロスジンの価格とレビューの評価

サザンクロスジンはアルコール度数43度・750mlで、今日現在の最安値は5,300円前後。

 

一般的な評価は数が少ないですが、「日本製のジンの後だったから感じたのかもしれないけどクセが強い。でも不快ではないです。美味しいと言って良いと思います」「香り豊かな余韻の長いジン」といった感想があります。

 

おいしい飲み方としては「ミントとの相性がいい」という情報もあるので、用意できる方はグラスに入れてロックで試してみてくださいね。

 

葡萄畑の画像

南アフリカのアサラ社とは

アサラ社のあるステレンボッシュは南アフリカ共和国の南西部、西ケープ州にあり、喜望峰で知られるケープタウンから50キロ東に位置しています。

 

アサラ社は1691年に創業したワイナリー「Verdun」社に始まります。その後、1995年に経営権が移り、さらに2000年にドイツの投資家によって買われたことで現在の名称となりました。

 

Asaraとは北アフリカの天・地・太陽と自然の調和のシンボルの神々であるAstar、Asis、Asaseから名づけられています。

 

1994年のアパルトヘイト撤廃により、南アフリカワイン産業全体がダイナミックなワイン造り体制に変化。アサラでは2000年以降、畑、セラー、醸造施設などに大規模な投資を行って、ブドウ栽培、醸造面で品質を向上させ、妥協のない取り組みが行われてきました。

 

2008年にはホテルをオープン。元星付きレストランのオーナーシェフらしい視点から、料理との相性を追及したワイン造りが行われています。