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パディアイリッシュウイスキー 銘柄はコークの名セールスマンに由来

パディアイリッシュウイスキー 1779年からのブランド

「パディアイリッシュウイスキー(Paddy Irish Whiskey)」はアイルランドのコーク郊外にある新ミドルトン蒸留所が造っているブレンデッドウィスキーです。

 

ボトルラベルに1779と記載されていますが、これはもともと「コーク蒸留所(コーク・ディスティラリーズ)」が1779年から製造・販売していたウイスキーであることを示しています。

 

1966年に同社とジョン・ジェムソン社、ジョン・パワーズ社の3社が合併して、アイリッシュ・ディスティラーズ(現在はペルノ・リカール傘下)が設立されると、旧3社の銘柄であるジェムソン、パワーズとともにパディも引き継がれました。

 

Old Midleton Distillery 旧ミドルトン蒸溜所は博物館に
Old Midleton Distillery 旧ミドルトン蒸溜所は博物館に
photo credit: row4food waterwheel. via photopin (license)

Paddyの由来はコーク蒸留所時代の名セールスマンから

コーク蒸留所ではもともと、このボトルを「オールドアイリッシュウイスキー」という銘柄で販売していましたが、1881年からセールスマンとして活躍した人物が銘柄名を変えることになります。

 

その人が地元コーク生まれのパディ・フラハティ。同社でセールスマンを務めた彼は、持ち前の社交性を活かしてこのウイスキーをパブに売り歩いて人気を高めました。

 

そのうち、パブの店主たちは「パディのウイスキー」と呼んで、注文を入れるように。そこで売上を伸ばしてくれたパディ氏にあやかり、1913年からボトル名が「Paddy」に変更されています。

 

今日でもアイルランド第3位の売上を誇ると言われる人気のアイリッシュです。

ちなみに、アイルランドではウイスキーの綴りが、whiskeyとwhiskyで混在しています。

 

もともとアイルランドでもスコットランドと同じwhisky表記だったのが、19世紀になってダブリンの蒸留所が品質を宣伝するためにeの一字を入れて差別化をはかり、ほかの蒸留所も続いたためにアイリッシュウイスキーがwhiskeyになったという説があります。

 

パディを生産していたコーク蒸留所でも長くwhiskyの綴りを使っていましたが、海外市場での混乱を避けるために1979年にはパディにもeが入れられました。

テイスティングレビューと価格

「パディアイリッシュウイスキー」はグレーン比率が50%ほどなので、アイリッシュの中でもさらにライトでソフトな口当たり。

 

アイリッシュ独特のスパイシーな香りと、軽い甘みが特徴です。アルコール度数40度・700mlで、最安値価格は1,800円ほど。

 

一般的なテイスティングの評価では、グレーン比率が50%と多めなので、好みの問題で軽くて物足りないと感じる方もいます。

 

Cork アイルランドのコーク
Cork アイルランドのコーク

 

いっぽうで、「飲み屋で知らないおじさんから薦められ、購入したウィスキーですが非常においしい」「価格と味のバランスが非常によい」「安いアイリッシュウイスキーで使い勝手が良い」「甘くて美味しい」など、まずまずのレビューを寄せている方もいます。

 

ともあれ、アイリッシュウイスキーでは歴史のあるビックブランドのひとつ。スーパーにはなかなかないので、機会があれば入門酒としてチェレンジしてみるのもいいと思います。