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グレンタレットの種類 10年やシェリー・トリプルウッド・ピーテッド

グレンタレット10年やシェリー・トリプルウッド・ピーテッド

「グレンタレット(Glenturret)」の種類から、今回は10年やノンエイジ3種のエディションシリーズ(シェリー・トリプルウッド・ピーテッド)、人気のボトラーズ銘柄を紹介します。

 

グレンタレットはスコットランドのハイランド地域・ホッシュにあるグレンタレット蒸留所が造っています。雷鳥がトレードマークのブレンデッドスコッチ、フェイマスグラウスのキーモルトで知られていますね。

 

現在のオーナーであるエドリントン社が2002年、蒸留所の敷地に「フェイマスグラウス・エクスペリエンス」と名付けた大規模なビジターセンターを建設しています。

 

とはいえ、同蒸留所のシングルモルトウイスキーはポットスチルが2基稼働するだけの少量生産。日本での流通も少なく、上に上げた4種類のほかはボトラーズ物を探すしかありません。

 

グレンタレット蒸留所
グレンタレット蒸留所

オフィシャルの10年は加水やロックでやわらぐ

以前は12年物がオフィシャルのスタンダードボトルでしたが、終売となり、現在はグレンタレット10年(Glenturret 10 Year Old)が後継となりました。

 

10年はアルコール度数40度・700mlで、最安値(税込)は5,300円ほど。バニラやオレンジピールのような繊細な香り、スパイシーな風味が最後に残るのが特徴です。

 

少量の加水やロックで水分を加えるとスパイシー感がやわらぐので、その風味を好む方もいます。

エディションシリーズはノンエイジのバリエーション銘柄

3種のエディションシリーズはすべてノンエイジです。シェリー感を強調したタイプ、3種類の樽で複雑さを楽しむタイプ、ピートタイプとそれぞれ特徴を出しています。

 

価格は10年より安いですが、それなりですね。ボトルによっては50mlの販売もわずかにありますので、お試しの方にはおすすめです。

オフィシャルボトル

通販販売店の最安値価格(税込)

グレンタレット10年

(40度・700ml)

5,300円ほど

シェリーエディション

(40度と43度・700ml)

4,300円ほど

トリプルウッドエディション

(40度と43度・700ml)

4,200円ほど

ピーテッドエディション

(40度と43度・700ml)

4,300円ほど

シェリー・トリプルウッド・ピーテッドの風味の違いと価格

「シェリーエディション(Sherry Edition)」は並行輸入品も合わせると40度・43度があり、700mlで最安値(税込)は4,300円ほど。スパニッシュオークとアメリカンオークのシェリー樽で熟成されています。

 

ノンエイジなのでシェリー感はそれほど強くないですが、ふくよかで甘い味わいとオークの香りのバランスが楽しめます。

 

「トリプルウッドエディション(Triple Wood Edition)」は40度・43度があり、700mlで最安値(税込)は4,200円ほどになります。

 

アメリカンオークとヨーロピアンオークのシェリーカスク、さらにアメリカンオークのバーボンカスクという3つの樽の複雑な香りが特徴となっています。

 

「ピーテッドエディション(Peated Edition)」は40度・43度があり、700mlで最安値(税込)は4,300円ほど。

その名の通り、麦芽にピートを焚いた重厚なスモーク感が特徴で、1775年に蒸留所が免許を得たときに作っていたウイスキーに近い味わいだとか。柑橘やアプリコットの甘みにスモーキーな風味、ほのかに塩気のある香りが特徴です。

 

このほかに、現在、通販で入手できるボトラーズ銘柄はゴードン&マクファイル社(GM社)による、「マクファイルズコレクション」や「18年 1999 カスクストレングス コニサーズチョイス」やシグナトリー社の「28年1988ホグスヘッド」などがあります。

 

また、今回紹介した「ピーテッドエディション」よりもっとヘビーなグレンタレットを味わいたいなら、ボトラーズのクーパーズチョイスから出ている「グレンタレット8年 2010 ルーアックモア ヘビリーピーテッド」があります。

グレンタレット蒸留所の歴史

オフィシャルボトルのラベル下に「Scotland's Oldest Distillery」と書かれているように、グレンタレットは現存するスコットランドの蒸溜所としては最も古いと言われています。

 

起源は1775年頃、同蒸留所の前身となるホッシュ(Hosh)という名前の密造蒸溜所が設立されたことに遡ります。

 

ちなみに、ローランド地域にあるリトルミル蒸溜所は1772年の設立。こちらも最古を主張しています。

 

ただし、グレンタレットのほうは残っている記録のなかでは1717年にウイスキー作りを始めていたと記されているらしく、譲らないんですね(笑)。

名前の由来は、1826年にグレンタレットという名前の蒸溜所が、ホッシュ蒸溜所の近隣に設立されたこと。のちに、ホッシュ蒸溜所が閉鎖されて、あとの名前が残ったというわけです。

 

グレンタレットの意味はゲール語からきていて、そのままで「タレット川の谷」との解釈もありますが、タレット川の特徴を表した言葉ではないかとの説もあります。

 

Glenturretのturとは乾いたという意味があり、タレット川は夏になると降水量が減って干上がってしまうことからつけられたとの説なんですね。

 

グレンタレットを仕込む水もこの川の水が使われています。蒸溜所の名物、猫のタウザーに関する逸話については別記事でご覧くださいね。