グレンキンチーの種類 10年・12年・20年・24年
ローランドのシングルモルトウイスキーを代表する「グレンキンチー(Glenkinchie)」。その種類には別記事で紹介した12年・ダブルマチュアードのほかに、10年・20年・24年などがあります。特徴や違いについて解説します。
グレンキンチーの現行品は12年で、10年は終売となっています。ですが、派手さはないものの、10年物にしては香りの奥行きが素晴らしいということで人気があるんですね。
現在、販売されているのはオールドボトル。ちなみに、オールドボトルとは今は販売されていないウィスキーなどの蒸留酒という意味。20年から100年前にボトリングされたもので、1980年代後半に行われた酒税改正以前の表記があるのが特徴です。
ウイスキーなら「特級」「一級」「二級」などと書かれています。ただし、近年ではボトリングして10年以上経過したものも、オールドボトルと呼ばれるようになっていて、ラベルや情報をよく確認しないと期待はずれのものを選んで失敗する可能性もあります。
10年の風味評価は高いが、価格には幅あり
グレンキンチー10年は43度で700mlと750mlがあります。在庫は品薄ですが、3,000円くらいから27,000円ほどと価格幅があります。
一般的な評価は「12年と比べると軽い味わいで、香りは別物」「ライトボディで食前酒向き」「バニラや花の香り、香ばしさがある」など、若々しさがありながら香りの高さを評価するテイスティングレビューが見られます。
20年は入手困難、24年は価格高騰
12年・ダブルマチュアードは別記事の解説を参照いただくとして、続いては20年。こちらはアメリカン・オークのリフィル樽を使って1990年に樽詰め、世界中で6000本未満限定のカスクストレングスで55.1度・700ml。
一般の通販にはもうないので、ヤフオクなどの入るオークションサイト、オークファンで調べてみると、10年や12年だと掘り出し物もあるようですが、20年では出品もないようですね。
銘柄 |
通販販売店の 相場価格(税込) |
グレンキンチー10年 (43度・700mlと750ml) |
3,000円から27,000円前後 |
グレンキンチー20年 (55.1度・700ml) |
入手困難 |
グレンキンチー24年 (57.2度・700ml) |
5万円前後 |
24年はグレンキンチー蒸留所で熟成期間が最も長いシングルモルトウイスキー。
1991年に世界で5,928本という限定リリースで、ボトル一本一本にシリアル番号が付されたカスクストレングスです。
特徴は同蒸留所で初めてヨーロピアンオーク樽原酒が使われていること。アルコール度数は強めですが、丁寧な樽感の仕上がりから人気があります。
24年のテイスティングレビューと価格
グレンキンチー24年はアルコール度数57.2度 700ml。価格は5万円前後。
一般的な評価は「フルーティーさは控えめでクリアな味」というように堅実な造りを評価するテイスティングレビューです。個性が弱いかもしれませんが、安心できる逸品を楽しみたい方向けですね。