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グレングラント10年 スチルにまつわる蒸留所の歴史と評価、旧ボトル

グレングラント10年 リニューアル後の価格・旧ボトルは?

「グレングラント10年(Glen Grant 10Years Old)」はスコットランド・スペイサイド地域のスペイ川下流域にあるローゼスという町の郊外にある、グレングラント蒸留所が造っているシングルモルトウイスキーです。

 

2016年にラインナップがリニューアルされて、現在の透明ボトルになっています。現行品はアルコール度数40度・700mlで、最安値(税込)は2,600円ほど。

 

旧ボトルを探す方も多いですが、旧ボトルはラベルに男性2人が樽を囲んで飲み交す絵が目印でどっしりした角瓶です。

 

River Spey スペイ川
River Spey スペイ川
photo credit: M McBey Craigellachie Bridge via photopin (license)

 

ただし、角瓶タイプは通販ではわずかながら小瓶が出ている程度。最近の旧ボトルというか、旧ラベルなら現行品の10年とほぼ同じ2,600円くらいでわずかながら残っているようですね。

グレングラント10年のレビューの評価

グレングラント10年はフルーティー感や甘さがありながら、ドライな後味があり、このあたりが若干、好みが分かれるようですね。

 

一般的な評価ではマイナスポイントとして「エグミが残る」「軽く感じて物足りなさは多少ある」「独特のとんがった味わいがある」などがあります。

 

支持するレビューでは「値段相応でおいしい」「ハイボールにしたときの爽快感がとても好き」「味に深みは感じませんが、綿あめや甘酸っぱい果実を連想させる香り、すっきりとした飲み口」という感想です。

グレングラント蒸留所の歴史

グレングラント蒸留所は1840年にジョンとジェームズのグラント兄弟が創業。まだシングルモルトがスコットランド以外で知られていなかった時代、イタリアやアメリカ、南米のギアナにまで輸出されていきます。

 

それはジェームズ兄弟の政治力と技術力に秘密があるんですね。兄ジェームズはエルギンの政治家で、スペイサイドに鉄道を敷設することに尽力した人物。

 

弟ジョンはアベラワー蒸留所で学んだ技術者。列車にウイスキーを積み込んでどんどん輸出したわけですね。

 

Highland main line ハイランドの鉄道
Highland main line ハイランドの鉄道

グレングラントの特徴を決めるポットスチルと精溜器とは

 さらに、グレングラントの礎を築いたと言われるのが、創業二代目のジェームス ザ・メジャー グラント。

 

彼は今日のグレングラントの象徴である首の細長いポットスチルを導入、さらに1872年には精溜器(ピューリファイア)も導入します。

 

精溜器とはラインアームの中ほどに取り付けられる円筒形の導管です。グレングラントでは精溜器最上部にドーム状の密閉空間をつくって、室温の冷水を流し込んでいます。

 

精溜器の表面や内壁面の温度を下げるための仕組みで、ポットスチルからラインアームに送り込まれる蒸気を冷やして蒸気の風味成分をコントロール、還流させることで独特の風味を生み出しているんですね。

 

apple 青りんご
apple 青りんご

 

ちなみに、グレングラントはイタリアで断トツ人気のウイスキーとして知られています。

 

蒸留所は2001年にペルノ・リカールの所有となりますが、2006年にイタリアのカンパリ社に買収されたのも、そのような要因があるのでしょうね。