· 

カナディアンクラブクラシック12年・旧ボトルやスモールバッチも高評価

カナディアンクラブクラシック12年の特徴・リニューアルで味は?

「カナディアンクラブ クラシック12年(Canadian ClubClassic 12 year old)」はカナダのオンタリオ州ウインザーのハイラム・ウォーカー蒸留所(ペルノ・リカール傘下)が造っているカナディアンウイスキーです。

 

ボトルデザインがリニューアルとなり、釣り鐘型の旧ボトルから細長い丸瓶になっています。ボウモアのボトルのようにガラス瓶が分厚いので重厚感がありますね。

 

カナディアンクラブのレギュラーボトルとの違いは、前者が熟成6年にたいして「クラシック12年」は文字通り、12年という熟成期間。

 

カナダのオンタリオ湖の画像
Lake Ontario カナダのオンタリオ湖

 

クラシック12年は果実感、焦げた樽の香りと苦み、酸味がほどよく感じられるという特徴があります。穏やかな風味なので、パンチを求める人向きではありません。

 

とはいえ、アイリッシュでもなく、スコッチでもなく、どちらかと言えばバーボンに近い味なので、ちょっととまどう方もいらっしゃるかもしれません。

リニューアル後のボトルをテイスティング、評価は

リニューアル後のボトルをテイスティングしてみました。あくまでも個人的なテイスティングによる評価です。

 

開栓してみると、ブランデーのような上品な香りがあります。ストレートで味わうと、アルコールの刺激は少なく、焦がした樽の香味と果実感のある甘味を心地よく感じます。

 

果実感はスペイサイド系のような爽やかなものではなく、苦みというか、ビターなクセを伴っている印象です。

コクのある甘味、辛味のあとから甘味がついてくる感じで、ロックで氷が少し溶けたくらいのほうがまろやかに感じられておいしいですね。

 

ハイボールにしてみるとこのクセが消えてしまい、ある意味では飲みやすくなります。

 

とはいえ、ビールを飲んだあとのようなベタベタ感を伴う苦みが舌に残るようになり、個人的にはハイボールでは味が単調になるだけでなく、苦みが強調されてしまう印象を受けました。

12年のおいしい飲み方・ジンジャーエール割りも

あくまでも個人的な感想ですが、カナディアンクラブクラシック12年のおいしい飲み方は、やはりロックでしょうか。ハイボールで感じる苦みも甘味にくるまれておいしくいただけます。

 

全体的にはスコッチのブレンデッドのようにあとに引く複雑さに慣れている人にとっては、単調に感じるかもしれませんが、軽く消えていきます。

 

12年の飲み方は販売サイトにも紹介されています。ロック、ハイボールのほかに、カクテルレシピとしてジンジャー割り、サイダー割りが紹介されています。

 

いずれもウイスキー1に対して割材3の比率です。ジンジャーエールは激辛からナチュラルタイプまでこのブログで紹介していますので参考にしてみてくださいね。

バーの画像

カナディアンクラブ12年・旧ボトルや現行品の価格

カナディアンクラブ12年は旧ボトルも人気です。リニューアルした現行品に比べるとアルコール感はちょっと弱めで熟成感も深く感じられる傾向があります。

 

記事アップ日(2021年3月20日)での価格は、アルコール度数は同じ40度・700mlでありながら、旧ボトルも現行品も税込1,600円ほど。

 

旧ボトルは品薄ですが、価格は現在のところ、現行品とあまり変わらない価格なので今のうちがお買い得です。

 

ちなみに、初めてこの記事で紹介したのが2018年9月下旬でしたが、価格推移はほとんどありません。

カナディアンクラブ12年

記事アップ日の通販価格(税込)

 12年現行品

(40度・700ml)

1,600円ほど

12年旧ボトル

(40度・700ml)

1,600円ほど

 12年スモールバッチ

(40度・750ml)

1,900円ほど

カナディアンクラブ12年の一般的な口コミ評価

カナディアンクラブ12年(現行品)の一般的な評価からまずはマイナス評価を指摘する感想をあげてみます。

 

「クセがない。スムースに飲めるが味が薄い。物足りないものを感じる」

「プラスチックコルクが異常に硬く開けずらい」

「シングルモルトスコッチをずっと飲んでいたせいか、匂いが若干苦手」

 

支持するレビューは以下の通りです。

 

「飲みやすくてうまい。しかも安い」

「時間がない時に軽くグイッとみたいな感覚で飲める」

「ほのかに甘く、癖があまりなくとても飲みやすい」

「中焼きしたオーク樽の香りが見事に溶け込んでいて、非常に素晴らしい」

「普通のカナディアンクラブは少し癖があるが、この12年は非常にまろやかでアルコールの度数もほとんど感じさせない」

「口に含んだ時のコク深さは忘れられない刺激」

「料理との相性が良く食事の邪魔にならない」

「価格帯を考えれば、ほぼ満点の味わい」

 

どちらかと言えばバーボンに近く、ライトでスムーズと言われながらも個性であるコクがえぐみとして気になる場合には「まずい」という評価も少々あるようですね。

 

とはいえ、12年物が低価格で飲めるという点は高評価が多いですね。

 

カナディアンウイスキーはスコッチのようにライバルを意識したり、市場の嗜好をふまえたりということがなく、マイペースな印象を受けます。

 

宣伝を派手にせず、気に入った人に飲んでもらえればといいというスタンスやコストパフォーマンスの高さが、好きな人には好印象につながっているのでしょう。

カナディアンクラブ12年・スモールバッチ

カナディアンクラブクラシック12年には「12年スモールバッチ」という名称のボトルもあり、10樽未満の樽から良いものだけをブレンドして造られているということです。

 

「クラシック12年」のほうはサントリーが正規輸入、販売していますが、「12年スモールバッチ」は並行輸入品。

 

アルコール度数は同じ40度でありながら、記事アップ日(2021年3月20日)の段階での価格は、スモールバッチは750mlで税込1,900円ほど、現行品は700mlで税込1,600円ほど。

 

オールドボトルもそうですが、上位版のスモールバッチも価格がわずかしか違いません。並行輸入品は当たりはずれがあるとはいえ、この価格なら試しやすいのがうれしいところです。

 

個人的には20代前半、仕事でお世話になった方に東京・新橋のバーで「クラシック12年」を勧められて初めてロックでいただいた思い出があります。

 

年末の新橋を大柄の身体にコートを羽織って歩く、その方の姿がいまでも目に浮かびます。

 

ひと仕事終えてホッとしたあとだったので、なおさらおいしく感じました。その方も亡くなり、カナディアンクラブを飲むなら12年と決めています。