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カナディアンクラブ カナディアンの代表銘柄の先見性の歴史と特徴

「カナディアンクラブ(Canadian Club)」はカナダのオンタリオ州ウインザーのハイラム・ウォーカー蒸留所(ペルノ・リカール傘下)が造っているカナディアンウイスキーです。

 

創業者はアメリカ・マサチューセッツ州出身のハイラム・ウォーカー。彼はマサチューセッツ州ボストンの食料品店で働きながらビジネスのノウハウを学びます。

 

その後、ミシガン州デトロイトへ移って食料品店を開業。穀物商として成功後、ウイスキー事業に乗り出そうとします。

 

Toronto オンタリオ州の州都トロント
Toronto オンタリオ州の州都トロント

 

まだ禁酒法施行のはるか前でしたが、当時はアメリカ各地で禁酒運動が盛り上がっていた時期だったため、カナダのオンタリオ州のウインザーに蒸溜所を建設します。

 

この選択がのちに大成功をおさめるきっかけとなるんですね。カナダの穀倉地帯に近く、清冽で豊かな水脈と自然に恵まれ、デトロイト川を隔てて対岸には大消費地のアメリカがあるという最適な条件の土地でした。

 

1858年、ウォーカーはそれまでにない軽いタイプのウイスキーを世に送り出しました。すると、アメリカ紳士の社交場だった、各地の「ジェントルメンズ・クラブ」で好評となり、「クラブ・ウィスキー」と命名されます。

当時、カナダのウイスキーは樽の販売が一般的だったのを、瓶に詰め、製造保証書を付けて販売するという新しい試みも注目を浴びて、人気となりました。

 

さらにアメリカの禁酒法時代にアメリカからの大量の需要によって、大成功をおさめます。

 

いまでも蒸留所の地下には、禁酒法時代にアル・カポネがウイスキーの取引を行なっていた小部屋があるとか。

 

事業の成長とともにウォーカーは社員住宅、警察署、消防署、教会、学校などを整えた企業城下町をウィンザーに築き上げ、それが今日、高級住宅地としても名を残す「ウォーカービル」となっています。

 

Detroit アメリカ合衆国ミシガン州デトロイト
Detroit アメリカ合衆国ミシガン州デトロイト

 

その後、「クラブ・ウイスキー」人気に脅威を感じたアメリカ蒸溜業界はアメリカ産とカナダ産のウイスキーを明確に区別するよう政府に要求。1890年に法律が制定されて、「カナディアンクラブ」(通称C.C.)へ名称変更しています。

 

一般的なカナディアンウイスキーでは、フレーバリングウイスキーとベースウイスキーをボトリングの際にブレンドしますが、カナディアンクラブでは熟成前にブレンドさせています。

 

これは「プレ・ブレンディング(Pre-blanding)」と呼ばれる手法で、それぞれの原酒をなじませるために行われている特徴です。

 

 

 

Ontario オンタリオ州の自然
Ontario オンタリオ州の自然

 

樽はリチャーしたファーストフィルバーボンバレルが最大4回まで使われます。

 

「カナディアンクラブ」は最安値価格で1,000円ほど。一般的な評価は「クセがないので飲みやすい・ハイボール向き」というように、安く気軽に飲みたい人やふだんあまりお酒を飲まない人の支持が高いですね。 

 

反面、香りや深みがないという印象も。1000円スコッチの掘り出し物か、こちらか、好みが分かれるところです。カナディアンクラブ12年でも2,000円くらいで購入できるのでお試しにもおすすめです。