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ブッシュミルズ 長い歴史を誇る蒸留所のマイルドな香りや甘さ

「ブッシュミルズ(Bushmills)」は北アイルランド東北部のアントリム州にある町ブッシュミルズにあるオールドブッシュミルズ蒸溜所が造っているアイリッシュウイスキーです。

 

町の名前は17世紀初めにこの地を流れるブッシュ川(Bush River)とここに建てられた大きな水車場(atermill)に由来しています。

 

ブッシュ川はブッシュミルズを通って、隣町のポートボールリントレから大西洋に流れ込みます。川の水量を活かして複数の製粉所が水車を使っていたんですね。

 

Giants causeway ジャイアンツ・コーズウェイ
Giants causeway ジャイアンツ・コーズウェイ

 

この町の北2kmに位置する海岸線には、火山活動で生まれた4万もの玄武岩の柱状奇岩が連なる地域「ジャイアンツ・コーズウェイ」があることでも知られています。

 

オールド・ブッシュミルズ蒸溜所は世界で最も古く、1608年に製造免許を受けたと言われていますが、実は当時からこの地に蒸留所があったわけではありません。

 

1608年は当時、この地方を治めていた総督のトーマス・フィリップスが、アイルランド王のジェームズ1世から蒸溜酒の製造ライセンスを与えられて、その権利を統治下の住民に再交付した年。

オールドブッシュミルズ蒸溜所が公式に登録されたのは、この土地を開発していたヒュー・アンダーソンによるもので、1784年です。

 

つまり、1608年というのは蒸溜所そのものでなく、町全体における蒸溜酒づくりが始まったという歴史的背景を物語っている年なんですね。

 

ブッシュミルズの種類には定番商品の「ブッシュミルズ」、さらに「ブラックブッシュ」「シングルモルト10年」「12年ディスティラリーリザーブ」「シングルモルト16年」「シングルモルト21年」があり、度数はすべて40度、容量は700mlです。このほかにハニーリキュールの「アイリッシュハニー・35度」もあります。

 

Barley 大麦
Barley 大麦

 

オールドブッシュミルズ蒸溜所では、原料である穀物処理からボトリングまでの全工程を蒸溜所で一貫して行っています。

 

ポットスチルはネックが細長い小型のものが使われていますが、ネックが長いほどウイスキーは軽くなるとされているため、この形にこだわって蒸留しています。

 

アイリッシュウイスキーといえば、未発芽の大麦と麦芽の両方を原料に使用し、3回蒸溜をおこなうのが特徴です。

 

Northern Ireland 北アイルランド
Northern Ireland 北アイルランド

しかし、ブッシュミルズでは伝統の3回蒸溜を守りつつ、アイリッシュウイスキーで使用される未発芽の麦は使っていません(定義的には問題なし)。それにより、軽快で繊細な甘みを出すノンピート麦芽100%のモルト原酒をつくっています。

 

今回紹介する定番商品の「ブッシュミルズ」はこの原酒と軽やかなグレーン原酒をブレンドすることで、スムースな口当たりとフレッシュな果実のような味わいをつくりだしています。

 

一般的な評価はその特徴に関するレビューが多く、「口当たりなめらか・飲みやすい・家でじっくり飲むのにいい」といったレビューが多いですね。ハイボールよりもロック、ストレートで飲む人が多いのもこのお酒ならではです。