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アバフェルディ12年の風味評価・花と動物やコニサーズチョイスを紹介

アバフェルディ12年・ピティリー川の聖水を使った蒸留所

「アバフェルディ12年(Aberfeldy 12 Years Old)」はスコットランドのハイランド地域、アバフェルディにあるアバフェルディ蒸溜所が造っているシングルモルトウイスキーです。

 

ブレンデッドウイスキー「デュワーズ」のキーモルトとしても有名です。地名はゲール語に由来していますが、いくつか意味があって定説はっきりしていないようです。

 

いずれにしても、蒸留所の脇を流れる「ピティリー川」に関連していて、キリスト教を伝道した「聖パルドックの河口」、この川に住む精霊「ペラクの河口」「水の神のプール」といった意味がついています。

 

ちなみに、アバフェルディはハリー・ポッターの作者、J・K・ローリングさんが住んでいることでも知られています。

 

アバフェルディ蒸溜所
アバフェルディ蒸溜所
photo credit: MajiksBox - resting Dewars via photopin (license)

蒸留所の特徴・長時間発酵と大型のストレートヘッド

ピティリー川の性質は砂金沈着物を含む硬水です。蒸留所では品質を守るために3マイル上流の水源から仕込み水を採取しています。

 

発酵ではシベリア・カラマツ製木桶8機とステンレス製2機の発酵槽を使い分けます。一般的に木桶では複雑で厚みのあるウイスキーの味わいがつくられ、ステンレス槽ではクリーンですっきりした味わいが生まれると言われます。

 

通常より長い時間をかけて発酵させるという特徴があるため、独特の蜂蜜のような甘い香りが生まれるんですね。

ポットスチルは大型のストレートヘッドで初留釜2機、再留釜2機。現在のアルコール生産能力は年間350万リットルとなっています。

 

この蒸留施設は「ウォータールー・ストリートスタイル」と呼ばれる様式で、蒸留器のある外壁が窓になっているため(冒頭の画像参照)、この窓を開放することで換気ができる仕組みなんですね。グラスゴーにある通りの名前に由来するそうです。

12年の価格とレビューの評価

アバフェルディ12年はアルコール度数40度・700mlで、最安値(税込)は3,200円ほど。一般的な評価からまずはマイナスを指摘する感想です。「飲んだ後、甘苦い感じが残ってしまい、飲みやすいとは思えませんでした。むしろある種の癖のあるスコッチ」「残る妙な甘苦さが耐えられませんでした」など。

 

支持するレビューには「デザートと合う甘い味わい」「サンドウィッチをつまみながらロックで飲んだらぴったり」「あまり飲めない家内のイチオシのお酒」「スモーキーとフルーティーの中間的な感じで杯が進みます」「デュワーズのハイボールにシングルでこれをフロートさせると抜群だった」など、高評価のレビューが見られます。

 

美しい水の画像

 

口に合わないという方は「後味にくる微妙な苦味」「独特のスモーキー感」に抵抗があるようですね。とはいえ、平均的な評価は高く、人気のある銘柄なので、3,000円ウイスキーで飲み比べてみていただければと思います。

アバフェルディの種類・花と動物シリーズはUD社傘下時代

アバフェルディはこのほかに16年・18年・21年・24年・28年や花と動物シリーズ、コニサーズチョイスなどがあるので、その歴史の流れを紹介します。

 

蒸留所は1896年、ピティリー蒸溜所兼醸造所の跡地に建てられますが、1925年には蒸留所を経営しているジョン・デュワー・アンド・サンズ社がDCL社(ディスティラーズ・カンパニー・リミテッド)により買収されます。

 

そのDCL社とベル社を買収して、ギネス社がつくったのがユナイテッド・ディスティラーズ(UD)社。のちに、ディアジオ社となる会社です。

そのような経緯から1991年にUD社が「花と動物(Flora & Fauna)」シリーズの1つとして、初めてオフィシャルボトルのアバフェルディをリリース。今でも人気の高い銘柄ですが、オークションでなければ見つからないようですね。

GMコニサーズチョイスはボトラーズ物で人気銘柄

その後、ジョン・デュワー・アンド・サンズ社は1998年にバカルディ社に買収されて、現在はバカルディ傘下となっています。アバフェルディ12年はこのバカルディ社傘下になってからのリリースなんですね。

 

また、「アバフェルディGMコニサーズチョイス」も隠れた人気です。これはボトラーズのゴードン&マクファイル社から販売されているもので、シェリーホグスヘッドのファーストフィルやリフィル樽を使ったシリーズ。希少ですが、まだ通販で入手可能です。